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高校・大学を退学したい(中退したい)と子供に言われたら

 2016/11/18 学校・勉強
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高校や大学を退学したい(中退したい)と子供に言われたら、あなたはどうしますか。

子供の自主性を尊重して退学を許可しますか?
それとも、卒業までは我慢しなさいと言い聞かせますか?
とても難しい問題ですよね。

子供に高校・大学を退学したい(中退したい)と言われたときに、親が考えるべきことをまとめました。

高校を退学したいと言われたら

もし子供に高校を退学したいと言われたら、親は一体どうすべきでしょうか?

退学したい理由を聞く

退学させて良いものか悩む女性
まずはなにより、子供が一体何故高校を退学したいと思ったのかを確認することが重要です。

退学したい理由によっては、退学をせずとも解決することができるからです。

子供が退学を考える理由としては下記のものが挙げられるでしょう。

  1. クラスに馴染めない
  2. 勉強についていけない
  3. 遊びたい
  4. 退屈だから
  5. いじめられている

これらの退学を考える理由に対する、それぞれの解決策を例示してみましょう。

クラスに馴染めない

クラスに馴染めないとの理由で、高校を退学するなんて非常にもったいなくありませんか?
気が合う人を探せば、クラスや学年に一人ぐらいはいるはずです。

「クラスに馴染めない」と思い込んでいるフシがあるので
もっと大きな視野を持って、気の合う友人を探す努力を一度させてみましょう。

高校の先生に相談するのも良いでしょう。
高校の先生であれば我が子と共通の趣味を持っていたり、気が合いそうな人を教えてくれるでしょう。

勉強についていけない

勉強についていけないとの理由で、高校を退学するのも非常にもったいないです。

今の高校に入学できている時点で、高校の勉強について行けるだけの学力はあるはずです。

ようは勉強が遅れてしまいその遅れを取り戻せず、
転げ落ちるようにどんどんと勉強についていけなくなっているのでしょう。

そんな場合は、落ち着いて遅れを取り戻していくことが重要です。
しばらくは大変ですが、塾や学校の先生に勉強を教えてもらい、少しずつ遅れを取り戻していくことで解決できます。

退屈だから

退屈が理由で高校を退学するなんて子がいるの?と親であるあなたは思うかもしれませんが、事実います。

高校へ行っても刺激はなく学校の勉強にも興味はない、毎日同じことの繰り返し。
しかしテレビやネットを見れば、遊んで・楽しそうで・刺激的な生活を送っている人が…
それなら高校をやめてしまおうかと思う子もいるのです。

退屈が理由で高校を退学したくなるという子は、学歴や高卒の強さを甘く見ています。
後述する「高校を退学しても良いことはないと伝える」をよくご覧下さい。

遊びたい

遊びたいという理由で、学校を退学したいと言う子もいます。

はっきり言って親からすれば論外ですが、
子供は今が楽しければ良いという刹那主義を持っています。

テレビやネットで中卒でも活躍している人はたくさんいます。
そういった人を見ると、もっと自分も遊んで暮らしたいと思う子がいても不思議ではありません。

しかしテレビやネットで活躍できる人なんて極々一部。
また活躍している人の大半は中卒ではありません。

遊びたいという理由で退学したがる子もまた、学歴や高卒の強さを甘く見ています。
後述する「高校を退学しても良いことはないと伝える」をよくご覧下さい。

いじめられている

いくつか高校を退学したくなる理由を挙げ、さらにそれぞれ退学を思いとどまらせる理由を書きましたが、「いじめられている」場合は慎重な対応が必要です。

なぜなら、いじめられているのに退学を認めないと、子供が自殺する可能性があるからです。
自殺まではいかなくとも自傷行為に至る可能性はあります。

子供がいじめられているから退学したいと言う場合、
無理やり高校に行かせることはよくありません。

まずはいじめを解決させる方向で動いて下さい。
実際にいじめを解決させるのは学校(教師)の役目です。学校に協力を仰ぎましょう。

いじめが解決しない、もう子供は2度と行きたくないと言っている。
その場合は高校を退学し、他の高校へ編入させることも考えましょう。

高校を退学しても良いことはないと伝える

はっきり言います、高校を退学しても何も良いことはありません。

一度想像してみて下さい、「高校を退学して良かった」と思えるような状況ってありますか?

高校を退学するということは、あなたの子供の最終学歴は「中卒」となります。
今の日本で中卒で働ける企業は、本当に限られています。また働けたとしても厳しい環境が待っています。

まず、中卒の人は給料が上がりません。
最終学歴が中卒の30代男性平均年収は、251.7万円です。
(30代女性はなんと、平均年収197,8万円です)
稼ぎ時と言える30代で、月収20万円しかもらえないのです。
データ元:学歴別にみた賃金

また、中卒の人が正社員になれる確率は3割です。
残り7割はフリーターか派遣として働いているのです。
データ元:在学していない若年労働者の雇用・就業形態

子供は中卒がこの人生でどれだけ不利となるか、把握していません。
最終学歴が中卒になるということは、このような厳しい人生を送らないといけないという事実を、親が教えましょう。

単位制・通信制の高校入学を考える

高校を退学しても高卒の資格を得る方法はあります。
その一つが、単位制・通信制の高校に入学することです。
(高校に再入学という方が表現が正しいかもしれません)

単位制高校とは?

単位制高校と通信制高校を混合してしまいますが、これらは同じではなく違った種類の学校です。

単位制高校とは、決められた単位数を取得すれば卒業ができる高校です。
決められた単位をいつ取得するかは自由です。

必須の科目は最低限ありますが、その他の科目は自由であり
自分の好きな科目を選んで受けることができます。

また時間割を決めるのも本人であり、朝学校に行けない場合は朝に授業を入れないこともできます。

単位制高校についてはこちら詳しく書かれています。
高校の仕組み 「学年制」と「単位制」の違いとは

通信制高校とは?

通信制高校は文字通り通信(郵送など)でレポートをやりとりする学校です。

学校で決められたレポートを自宅で作成し、各通信方法で送るのが勉強のメインです。
(最近は、インターネットでやりとりができる高校が多くなっています)

一度も学校に行かないで良いのかというとそうではなく、スクーリングという名の登校日があります。

ちなみに通信制高校は単位制と学期制の両方ありますが、単位制の高校が多いです。

通信制高校についてはこちらに詳しく書かれています。
通信制高校とは?

高卒認定試験(公認)を受ける

高校に再入学しなくとも、高卒の学歴を得る方法があります。それが高卒認定試験(高認)に合格することです。

高卒認定試験について文部科学省はこのように規定しています。

高等学校卒業程度認定試験は、様々な理由で、高等学校を卒業できなかった者等の学習成果を適切に評価し、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があるかどうかを認定するための試験です。合格者は大学・短大・専門学校の受験資格が与えられます。また、高等学校卒業者と同等以上の学力がある者として認定され、就職、資格試験等に活用することができます。

高卒認定試験(高認試験)は年2回行われており、1回目は8月 2回目は11月に開催されています。
どちらかに合格をすれば、高校を卒業していなくとも高卒と同等の学歴を得られます。

しかし当たり前ですが、高校を退学した人が簡単に受かる試験ではなく
予備校に通うか家で猛勉強に取り組むかしないと合格することはできません。
(合格率は30%~40%)

高校を退学するにしても、中卒の就職環境の悪さを鑑みると
他の高校に再編入するか高認に合格することは、約束させたいですね。

大学を退学したいと言われたら

大学を退学させて良いものか…
もし子供に大学を退学したいと言われたら、親は一体どうすべきでしょうか?

退学したい理由を聞く

高校の場合と同じく大学であっても、まずはなぜ退学したいのかを子どもに聞くことが必要です。

退学したいと思うことが重要なのではなく、退学したいと思う理由が重要だからです。

子供が大学の退学を考える理由としては、下記のものが挙げられるでしょう。

  1. クラスに馴染めない
  2. 勉強についていけない
  3. バイトに本腰を入れたい
  4. 退屈だから

これらの退学を考える理由に対する、それぞれの解決策を例示してみましょう。

クラスに馴染めない

大学に入ってまで、クラスに馴染めないと悩む人がいるの?と思う人もいるかもしれませんが、事実います。

最近の大学は「高校」に近い形式が増えており、大学によっては「クラス」があれば「修学旅行」があるところもあります。

ですので入学したばかりの4月~5月頃に、クラスに馴染めないから大学をやめたいと言う子供がいるのです。

親からすればとんでもない話だと思います。
だって百万円以上のお金を使って入れた大学を
クラスに馴染めないと言って退学すると言うのですから。

クラスに馴染めない、友達が出来ないと言って大学をやめるのは愚の骨頂です。

大学以上に色々な人がいる環境は、今後の人生で2度と出会うことは出来ません。
そのような色々な人がいる環境なのに、クラスに馴染めないと言うのは本人の努力不足です。

自分と同じ授業を履修している人、趣味が同じ人、寮が一緒の人…
気の合う人を探そうと思えば、何人でも探せるのが大学の環境なのです。

勉強についていけない

教師が口を酸っぱくして勉強しろと言ってくれるのは、高校までです。
大学になると勉強するもしないも本人の自由で、さぼっても誰にも怒られません。

ですので勉強についていけないからと言って、ずるずると休んでしまうと
誰も救いの手を差し伸べてはくれません。

しかし大学は「勉強をするところ」でもあります。
勉強をしたいと思う気持ちがある学生には、しっかりと勉強を教えてくれます。

もし勉強がついていけないから大学を退学したいというのであれば
学生課や教授に「勉強についていけないから勉強を教えてほしい」と話してみて下さい。

大学は勉強をするところなので、やる気があるならしっかりと教えてくれます。

バイトに本腰を入れたい

大学生活中に始めたバイトが思いのほか面白くて、バイトに本腰を入れたいから、大学を退学したいという子供もいます。

これもまた愚の骨頂でしょう。みずから茨の道へ進んでいるのと同じです。

大学生でいるときに「大卒」の強さを理解している人は、意外と少ないものです。
大人になって初めて、大卒でない自分を悔やむことになります。

どれだけアルバイトを頑張っても、結局はアルバイトです。
数年後に新卒で入ってきた大学生の方が、遥かに早いスピードで出世をします。

ちなみに大卒の平均年収は676万円ですが、高卒の平均年収は492万円です。
大学さえ卒業していれば、毎年180万円ほどの差が生まれるのです。
データ元:学歴別にみた賃金

今稼げるアルバイトのお金なんて、大したことのない数字に思えてきませんか?

退屈だから

大学に行っても何の刺激もなく退屈だから大学を退学したいという、親泣かせの子供もいます。

これも先程のバイトのときと解決策は同じで、大卒の強さを理解していないから言うのです。

退屈だからといって大学をやめてたら、今後何も続けられないでしょう。

大卒は就職だけでなく起業にも有利

先程から大卒の強さを書いていますが、大卒が一体どの面で強いのか?と言いますと、やはり就職と賃金です。

大卒の人が正社員になれる割合は79.6%ですが
それが高卒になると57%になります。

また賃金は先程も書きましたが
大卒の人は平均年収が676万円で
高卒の人は平均年収が492万円です。

よく自分で起業したいから大学を退学するという若者がいますが、愚かな話です。

起業に成功した人は起業の相談を
「人脈の広い起業家や前職の同僚・上司」に相談した人が多く
起業に失敗した人は起業の相談を
「友人知人」に相談した人が多い

と言うデータがあります。

「人脈の広い起業家や前職の同僚・上司」を見つけるためには、大卒で入れる大企業に入るのが一番です。

そうです、起業に成功するのにも学歴が関係あるのです。

大学を退学したら何をするのか?を聞く

高校の場合と違い、大学であれば子供もある程度大人ですので、自主性を尊重するべきだとは思います。

しかしそれは大学を退学したら何をしたいのかが明確で、その内容を親が納得できる場合です。

バイトをしたい
遊びたい
退屈だから

などの理由で退学をしたいと言うのであれば、
かかった学費は全て返してもらわないと認めないぐらいが良いでしょう。

学歴は一生を左右する

履歴書
このページで何度も書いていますが、学歴は人生において非常に重要です。

仕事を頑張るとしても、中卒と高卒と大卒ではそもそものスタートラインが違います。
同じ頑張るならより良いスタートラインで頑張るべきです。

しかし子供は学歴が重要ということを分かっていません。
自分の頑張り次第で、どれだけでも成功できると思っています。

高校・大学を退学したいと言う子供には、このページを見せて下さい。

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を見せるのもいいでしょう。
学歴と職場環境・賃金環境が密接に関係していることがわかります。


高校の退学は不良化の手前です。我が子を不良にしない方法を書きました。

我が子が部屋に引きこもって出てこない時に一体どうすればいいのでしょう?

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凛鈴パパ

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