子どもがご飯を食べない場合の理由と食べさせる方法
毎日の子育てには悩みが多く、うまくいかないことって多いですよね。
その中でも、食事の時間ってかなり手こずりませんか?
「栄養を考えて作ったのに全然食べてくれない…」
「遊んでばっかりで時間がかかる…」
「口に入れても吐き出すばっかり…」
食事は毎日の生活になくてはならない時間なので、
思い通りにいかないとイライラしたり、つい怒ってしまったりしますよね。
私は現役保育士ですが、保育園の給食時間も結構大変なんです。
子ども一人一人食べ方や食べる量が違いますし、食べさせ方もバラバラです。
先生が何人もの子どもを見て、声をかけたり励ましたり、
その中でスプーンや箸の持ち方、食事のマナーなども身につけさせています。
毎日育児に奮闘するママに是非読んでもらいたい!
子どもがご飯を食べない場合の理由と食べさせる方法をまとめました。
このページの目次
子どもがご飯を食べない理由は?
子どもがご飯を食べない理由を考えてみましょう。
「美味しくないのかな?」
「もしかして自分のせいなのだろうか…」
親目線ならこう考えることもありますよね。
でも一度子ども目線で考えてみてください。
ご飯を食べない=食べる必要がないと思っている場合があります。
お腹が空いていないから食べない
子どもがご飯を食べない理由に、お腹が空いていないから食べれないという場合があります。
大人でも同じですよね。
それでは、なぜお腹が空いていないのか探ってみましょう。
生活習慣の乱れ
子どもの生活習慣は乱れていませんか?
例えば、朝起きる時間が遅いと…
朝ごはんを食べる時間と昼ごはんを食べる時間の間隔が短くなりますよね。
そうなるとお腹も空きません。
また夜ごはんが遅くなると、胃に残って朝もなかなか食べられません。
お腹がスッキリした状態で朝ごはんを食べるようにするためにも、
早寝早起きを心がけ、規則正しい生活リズムを調えてみましょう。
運動不足
子どもが運動不足ではありませんか?
体を動かしてエネルギーを使うと、自然とお腹が空いてきます。
エネルギーが消費されると、脳が食事でエネルギーを補給しようと司令を出すのです。
運動部に入って体をしっかり動かしている子どもは、食欲旺盛な子が多いイメージですよね。
逆に、体をあまり動かさずにいると、なかなかお腹は空きません。
エネルギーが消費されない=補給する必要もありませんから。
子どもがご飯を食べられるようにするには、日中しっかり体を動かして、エネルギーを消費させる必要があります。
おやつの時間・内容
子どもにおやつを与える時間と内容は適していますか?
子どもにおやつを与えるのは悪いことではありません。
子どものおやつは、1日の足りない栄養分を補う目的もあります。
しかしおやつを与える時間帯やおやつの内容を考慮しないと、ご飯が食べられなくなってしまいます。
子どものおやつは午前10時と午後3時に与えましょう。
(※食事との間隔を空けてくださいね)
おやつのメニューは、以下のものはできれば避けてください。
- 油分の多いスナック菓子
- 甘いお菓子
- 甘いジュース
- 炭酸ジュース
こういったおやつは、なかなかお腹が空かないだけでなく、肥満・糖尿病・虫歯などのリスクが高まってしまいます。
フルーツや塩分・糖分控えめの手作りおやつなどが好ましいですね。
また食事の前にお腹が空いたら、お菓子は与えず、おにぎりやサンドイッチにしましょう。
食べる意欲がわかないから食べない
子どもがご飯を食べない理由に、食べる意欲がわかないから食べないという場合があります。
食べたいと思えば、自然と食事に対する意欲はわきます。
意欲がわかないのは、何かしら食べたくない原因がある場合があるので、探ってみましょう。
苦手な食べ物がある
食べる意欲がわかない理由に、苦手な食べ物がある場合があります。
苦手な食べ物を前にすると、やはり子どもの手は止まってしまいます。
ママ自身も、苦手なものを克服させようと、細かく刻んだり他のものに混ぜたりして一生懸命工夫しますよね。
それでも食べてくれないと悲しくなるでしょう。
苦手なものを克服するには時間がかかります。
嫌なものを無理やり食べさせられると、余計に嫌いになってしまう場合もあるので注意が必要です。
成長とともに食べれるようになる場合もあるので、神経質になりすぎないようにしましょう。
食事の量が多い
食べる意欲がわかない理由に、食事の量が多い場合があります。
子どもは一人一人食べられる量がバラバラです。
他人と比べず自分の子どもはどのくらいが適量か把握しておくようにしましょう。
食べきれない量の食事を出されると、どうしても食事を残してしまうことになります。
子ども自身が「全部食べれた!」という達成感と満足感を実感できるようにしましょう。
多くて残してしまうより、食べきっておかわりできるくらいのほうが、子どもの食べる意欲は増しますよ☆
集中力が無くなる
食べる意欲がわかない理由に、集中力が無くなる場合があります。
- 食べる手が止まる
- 食べ物で遊びだす
- 席を離れようとする
こういった行動が始まると、食事に対する集中力が無くなっている可能性があります。
1~2才児であれば、遊び食べをする年齢なので食べ物の感触を楽しんだり、わざと落としたりこぼしたりすることもあります。
食事の途中で力尽き、眠ってしまうこともあります。
しかしある程度食事のマナーを覚えた年齢で、上記のような行動に出る場合は、
すでにお腹が満たされて集中力がなくなっている場合があります。
集中力が無くなると、食べるペースも落ちて食べ終わるまでにかなり時間がかかってしまいます。
ご飯より夢中になるものが目の前にある
食べる意欲がわかない理由に、食事より夢中になるものが目の前にある場合があります。
例えば、
- テレビを観ながら食事をしていませんか?
- スマホを見ながら食事をしていませんか?
- 子どもの目につく場所におもちゃが出ていませんか?
テレビを観ながら食事をすると、どうしても子供の目線はご飯から外れてしまいます。
スマホも同じです。
親がそばで使っていると、子どもは気になってしまいます。
食事より遊ぶほうが楽しいですから、目に付く場所におもちゃが見えると遊びたくなってしまいます。
ご飯の時間は、目の前のご飯に集中できるような環境を作ってあげましょう。
ストレスを感じているから食べない
子どもがご飯を食べない理由に、ストレスを感じているから食べないという場合があります。
大人でもストレスを感じているときは、食欲がわかないことがありますよね。
どんなに小さな子どもでも、ストレスを抱きます。
もしかすると食欲不振になるくらいのストレスを抱えている可能性も…。
一度向き合って子どもの心に寄り添ってみてください。
悩みごとがある
子どもは悩み事を抱えて、ストレスを感じている場合があります。
- 友だちとケンカした
- 先生に叱られた
- 隠し事をしている
など…。
こういった悩みごとがあるときは、気分も落ちていたり、逆に不自然なくらい元気だったりします。
いつもと様子が違っていたら「何かあったの?」と声をかけてあげてください。
悩みが解決すると食欲も復活するでしょう。
食事が苦痛
子どもは食事が苦痛でストレスを感じている場合があります。
親が「食べなさい」「残しちゃだめ」と、怒ったり急かしたりしていると、子どもはプレッシャーを感じてしまいます。
食事自体が嫌になって、苦痛を感じてしまい、余計に食べられなくなってしまう可能性があります。
本来子どもにとって食事は、楽しく食べることが大事です。
嫌々食べるのではなく、会話を楽しみ、ゆったりとコミュニケーションをとりながら食事できるよう心がけましょう。
また苦手なものでも食べる努力をしたら、しっかりと褒めてあげてください。
嫌いなものが食べれたという自信に繋がります。
体質・病気のせいで食べない
子どもがご飯を食べない理由に、体質・病気のせいで食べないという場合があります。
ご飯を食べない状態が続くようであれば、無理をさせず病院での受診を行ってください。
消化吸収が悪い体質
ご飯が食べれない子どもは消化吸収が悪い体質が考えられます。
こういった体質は、消化液が分泌されにくく、胃の中に食べ物が停留しやすいために、なかなかお腹が空きません。
食べても少量で満足するため、たくさんは食べられません。
体もスマートです。
逆に消化液の分泌がスムーズで吸収力が良い体質の子どもは、食欲旺盛なのです。
便秘
ご飯が食べれない子どもは便秘の可能性が考えられます。
便秘は腸を膨張させ、胃を押し上げてしまうため、食欲が低下します。
食欲がなくなるだけでなく、以下のような症状も出ます。
- お腹が張っている
- コロコロの硬いウンチが出る・またはウンチが出ない
- 顔色が悪い
- 肌がカサカサしている
- トイレを嫌がる
便秘を放って置くと、病気になったり慢性化したりするので早急に対処する必要があります。
水分をこまめにとったり、食物繊維の多い食べ物、発酵食品などを取り入れるように心がけましょう。
嚥下障害
ご飯が食べれない子どもは嚥下障害(えんげしょうがい)の可能性も考えられます。
- 食べ物をいつまでも噛んで飲み込まない
- 食べ物を喉につまらせる、むせる
- 食べ物をもどしそうになる
- 食べてはいるが、ペースが遅い
こういった症状は嚥下障害が考えられます。
嚥下障害(えんげしょうがい)は、
食べ物がうまく食道を通り抜けることができず、なかなか飲み込むことができません。
お子さんのこういった症状で気になる場合は、
口腔外科を専門とした歯科や耳鼻咽喉科で診察を受けましょう。
体調不良
体調不良で食欲がなくなる場合があります。
体のどこかに痛みがあれば、子ども自身が訴えることができますが、
痛みがなくボーッとしてうつろな状態であったり、ゴロゴロして動きが鈍いときは病気の可能性も視野に入れましょう。
熱を計ったり、寝かせたりして様子を見て、必要であれば病院で受診してもらってください。
子どもにご飯を食べさせる方法は?
子どもにご飯を食べさせる方法をまとめました。
無理やり食べさせるのではなく、子ども自身が意欲を持って食べれるようにする方法を紹介します。
お腹を空かせる
子どもがご飯を意欲的に食べるために、お腹を空かせましょう。
お腹が空けば自然と食欲は出ます。
体をしっかり動かして運動したり、散歩したり、公園で遊んだり…
生活リズムを調えて、日中十分に体を動かして遊ぶようにしてください。
食欲が増すだけでなく、体力もつきますよ。
環境を変える
子どもが楽しくご飯を食べられるように、普段と食べる環境を変えてみましょう。
例えば、公園にお弁当を持って行ったり、ベランダでご飯を食べたり。
周りの雰囲気が変わると、気分も高まりますし、外だと開放感を感じて気持ちよく食事を楽しめるかもしれません。
可愛い食器やお弁当箱など工夫すれば、子どものテンションも上がりますよ♪
一緒に料理する
子どもと一緒に料理すると、ご飯がぐっと美味しく感じられます。
「包丁を使うから危ないし…」
「火傷したら大変…」
こんな思いで、なかなか子どもをキッチンに立たせない親もいるでしょう。
しかし小さな子どもでも安全に料理のお手伝いをすることは可能です。
トマトのヘタ取りやトッピング、混ぜたりこねたり丸めたり…
包丁や火を使わなくてもできることは沢山あるんです。
「自分でできた!」という達成感は、どんなに簡単な作業でも子どもにとっては大きいものです。
ママとのコミュニケーションもとれるし、満足していつもよりすごく美味しく感じられるでしょう。
親自身がイライラしないためにも見方を変える
子どもがご飯を食べないと、イライラしたりつい怒ったり…
いけないのはわかっているけど、思い通りにならないと我慢出来ないときはありますよね。
そんなときは諦めるのも一つの手です。
無理に食べさせると逆にマイナスになってしまう場合もあるので、気持ちを切り替えて。
育児は上手に手を抜くことも大事です。
一食抜いても問題なし
ご飯を食べないと「大きくならない」「病気しやすくなる」と体のことが心配になりますよね。
しかし一食抜いたくらいで子どもが何か病気になったり、栄養失調や衰弱で命を落としたりすることはありません。
親はつい食べさせよう食べさせようとしますが、
食べなければ食べさせるのを止めましょう。
子どもにとって
食べないのは食べる必要がないということなので、一食抜いても大丈夫です。
次の食事の時間には、お腹が空いてパクパク食べてくれるでしょう。
食事の時間に残してしまったら、残りはおやつの時間に与えてもいいですし。
きっちりしすぎてしまうと、心に余裕がなくなってしまうのでどうしても食べないのなら諦めましょう。
食事のマナーは後からでも大丈夫
子どもに食事のマナーを身につけさせようとして、スプーンや箸の持ち方につい口を挟んでしまうことありますよね。
できるならキレイに上手に食べてもらいたいし、家以外で食事をする際も恥ずかしくないように身につけさせたい…。
しかしマナーばかり気にして、「それはダメ」「そうじゃない」と食事中に口を挟んでしまうと、
子どもの食べる意欲は低下してしまいます。
特に箸は発達が未熟な子どもにとっては難しく、習得までに時間がかかります。
正しい箸の持ち方は後回しにして、毎日箸を持つ習慣をつけさせることから始めましょう。
補助機能付きの箸もありますので、子どもの成長に合わせて試していくといいですよ。
食事中はできるだけ見守って、食べる前の挨拶「いただきます」と、食べ終わった後の挨拶「「ごちそうさま」は小さい内から身につけるようにしましょう。
原因を探ってみる
子どもがなぜご飯を食べないのか、原因を探って見ましょう。
子どもはもしかしたら食べたくない理由があるかもしれません。
親自身が自分のせいだと責任を感じたり、イライラしてストレスを溜めたりしてしまわないように。
子どもの目線になって気持ちを考えてあげましょう。