猫アレルギーになってしまう原因と家庭での対処法まとめ
猫を自宅で飼っていると、今まで何の問題もなかったのに、急に猫アレルギーを発症するときがあります。
家族の誰も猫アレルギーではなかったのに、子供だけが猫アレルギーを発症するケースが多いようです。
猫アレルギーの原因は一体何なのでしょうか?なぜ今まで発症しなかった猫アレルギーが急に発症するのでしょう?
そして、猫アレルギーにならないための対策はどのようなものがあるのでしょうか?
今回は猫アレルギーの原因と解決法をまとめます。
子どもの猫アレルギー
子どもは大人と比べると免疫がしっかりしていないため、アレルギーを発症しやすいと言われています。そんな子どもが猫アレルギーになった時、何かと厄介なことが多いのです。
猫アレルギーの対処法を知る前に、そもそも猫アレルギーの原因は一体何なのか知っておいたほうが良いでしょう。
猫アレルギーの原因
猫アレルギーになる原因は、猫の毛・フケ・アカ・唾液が大きく関係しています。これらにアレルギーになる物質が含まれているのです。
猫の毛や唾液などに付いているアレルゲンが、子どもの体内に入ると、「異物だ!」と、体の免疫機能が反応します。そしてそのアレルゲンに過剰反応した時に、猫アレルギーを発症してしまうのです。
特に子どもの場合は、大人より免疫機能が発達していません。ですので家庭で猫を飼っている場合は、子どもが猫アレルギーを発症しないよう注意が必要です。
猫アレルギーの症状
猫アレルギーの症状はこれらの症状が多く挙げられています。
- くしゃみ・鼻水
- 目の痒み・涙
- 咳・息苦しさ
- 皮膚の痒み・発疹
症状としては、くしゃみや鼻水、喉と目の痒みが出る子どもがいます。目の症状では、白目がぶよぶよになる結膜浮腫になる子どもが多いです。
アレルギー症状が重度の場合は、皮膚が痒くなり腫れてしまったり、呼吸困難になることもあります。
子どもが猫のいる部屋に入ったり猫と触れ合うことで、これらの症状が表れた場合は、猫アレルギーの可能性があるかもしれません。
猫アレルギーと遺伝の関係性
猫アレルギーは遺伝するという説があります。(猫アレルギーだけでなくアレルギー全般に言えます)
ママとパパが猫アレルギーの場合、約7割の高確率で子供に遺伝すると言われています。
それとは逆に、ママとパパが猫アレルギーでない場合は、子供が猫アレルギーになる確率は約1割にとどまると言われています。
ですが遺伝するかどうかについては、まだまだ解明されていないことが多くあり、可能性にしかすぎません。
実際のところ、私と夫は猫アレルギーではありませんが、我が家の息子は猫アレルギーを発症してしまいました。
ちなみに息子が小学校1年生の頃に猫を飼い始めたのですが、猫アレルギーが出たのは小学校3年生半ばのことです。
このように飼い始めてからしばらくの年数が経ってから猫アレルギーが発症する場合もあるので、遺伝が関係しているのかどうかはわかりません。
猫アレルギーでアナフィラキシーショックになる?
アナフィラキシーショックをご存知でしょうか?
アナフィラキシーショックとは、アレルギー反応が短時間の間に重症化することを言います。呼吸困難に陥ったり倒れたり、最悪の場合は死に至ることも…。
アナフィラキシーショックは蜂にさされた時や、食物によってのアレルギーで起こりやすいものです。
ですので、猫アレルギーでアナフィラキシーショックになることはあまりないと言えるでしょう。
ですが猫アレルギーでも重症化すると、呼吸困難に陥ることもあるので注意が必要です。
猫アレルギーは治る?
アレルギーの多くは、まだまだ研究途中のものが多く、はっきりと解明されていないものがほとんどです。猫アレルギーもそれらと同様で、治療法は見つかっていないのが現状です。
ですので猫アレルギーを根本から治す方法は、今のところありません。今の医学で、猫アレルギーに対してできることは、症状が出ないよう、または和らげるような対処療法なのです。
猫アレルギーかも?と思ったら病院へ!
子どもに猫アレルギーの症状が出始めたら、すぐに病院で診察をしてもらいましょう。なぜなら、放置しているとアレルギー症状が悪化してしまうことがあるからです。
受診するのは小児科で大丈夫です。小児科では血液検査をおこない、アレルゲンを特定してもらうことが出来ます。
病院を受診すれば、目が痒くなった時の為に目薬を処方してもらうことが出来ますし、アレルギー反応を抑える飲み薬も処方してもらうことが出来ます。
ただ生後間もない赤ちゃんの場合、血管が細いため病院によっては血液検査ができません。生後4ヶ月以上なら血液検査が可能になるようですので、乳児の場合は事前に病院に確認をとっておきましょう。
猫を自宅で飼っている場合の対処法
猫をペットとして飼っている家庭で、家族が猫アレルギーになったという家庭は意外と多いです。
子どもが猫アレルギーになった時は、大人より症状が強く出ることがあります。
しかしご安心を。
猫アレルギーは極力発症しないように対策をすることが出来ます。その対策方法は下記の通りです。
毎日掃除をする
猫アレルギーの子どもがいるご家庭は、家の中のアレルゲンを無くすことを考えていきましょう。その為にも、とにかく毎日掃除をすることが大切です。
アレルゲンとなる猫の毛やフケなどは、空気中によく舞っていますし、床にもたくさん落ちているのです。これらを取り除くことでアレルギー症状は軽減されます。
床がカーペットの場合は、猫の毛やフケが取り除きにくいので、フローリングにすることをオススメします。
猫となるべく触れ合わないようにする
いくらダメと言っていても、猫が好きな子どもは触りたくなるものです。
ですがアレルゲンは猫にあるので、猫と触れ合わないことが1番の対処法と言えます。猫がいても近寄らない・触らないを徹底しましょう。
猫の行動範囲を制限する
家中を猫が行動可能範囲になっているとしたら、すぐに辞めましょう。
猫が行動する範囲を制限して、アレルゲンのない部屋を子どもの為に確保することは必須です。
なぜなら、行動範囲を制限することでアレルゲンが他の部屋に漏れにくくなりますので、子どものアレルギー症状は出にくくなります。その為に、1部屋をまるまる猫専用の部屋にしている家庭もあるようです。
猫を清潔に保つ
猫の体を綺麗にすることによって、毛やフケの拡散を抑えることができます。
その為には、猫を定期的にお風呂に入れなければなりません。
猫をお風呂に入れる頻度は、一般的に年2.3回と言われています。
家庭によって猫をお風呂に入れる頻度は違うと思いますが、猫アレルギーの子どもがいる場合は、月に1回のお風呂が理想的です。
ただ、お風呂がキライな猫が非常に多いので、あまりにお風呂に入れすぎると、ストレスで猫の寿命が縮むこともありますので気をつけましょう。
空気清浄機を使う
室内のアレルギーといえば、猫アレルギーの他にもダニアレルギーやハウスダストアレルギーが代表的ですね。
代表的な家庭内アレルギーの中でも、猫から出るフケやアカは非常に細かく軽いので、長時間空中に舞うのが特徴です。
ちなみに猫アレルゲンは、ダニアレルゲンの40倍も空気中に舞っているのです。
それらを吸い込むことで、アレルギー反応が出てしまいますので、空気中のアレルゲンを減らすためにも空気清浄機を使うことはとても有効です。
猫の里親を探す
飼っている猫は、家族の一員でもあり、とても大切な存在です。ですが猫を飼っていることで、子どもの体に異常が出続けるのは親としても辛いものです。
病院からは「猫と一緒に生活をすることは困難です」と言われることもあるほど、猫アレルギーは厄介なのです。
先程お話したどの対処方法も効果がない場合、悲しい話ではありますが、里親を探すという方法を視野に入れていきましょう。
【猫の里親募集】
http://www.pet-home.jp/cats/
こちらでは猫の里親募集をすることが出来ます。
なんらかの理由で、猫を飼うことが出来なくなった人が募集を募り、新しい飼い主をみつける掲示板です。子どもにとっても、猫にとっても、健康に生活できる環境を探していかなければなりません。
猫を飼っている友達の家に行く場合の対処法
子どもがアレルギーを持っている場合、ママが一緒にいることで、子どもがアレルゲンに触れない、摂取しないように気をつけることが出来ます。
ですが子どもがある程度大きくなったら、子どもだけで友達の家に遊びにいく機会も増えていきます。
この時、できることなら猫を飼っている家には一切足を踏み入れないのが1番なのですが、なかなかそうもいきませんよね。
猫アレルギーの子どもが、猫を飼っている友達の家に遊びに行くことになった時、どのような対処をすれば良いのでしょうか?
目をこすらない・目薬を持参する
猫を飼っている家庭が全て、アレルギーに対応して猫や部屋を清潔にしているとは限りません。
部屋のどこかにアレルゲンがあった場合、それを触れた手で目をこすったりしたらすぐにアレルギー反応は出てしまいます。ですので子どもには、目を触らないように言い聞かせることが必要です。
もし子どもの目にアレルギー症状が出た時、即効性がある対処法は目薬です。病院ですのでに処方されている目薬があるのでしたら、それを持参しましょう。
もし目薬がない場合は、市販されているアレルギー用の目薬を購入してから、友達の家に遊びに行くようにしましょう。
猫を触らない・触ったらすぐに手を洗う
猫がいるとついつい触りたくなるのが子どもです。特に子どもは、動物好きなことが多いので無意識に触ってしまうことがあります。
ですが猫がアレルギーの原因なので、触ることは禁物です。
もし触ってしまったら、すぐに手洗いを念入りにするように言い聞かせてください。
猫を触った後は、服にアレルゲンが付着していることもありますので、まず服を払ってから手を石鹸で洗うようにしましょう。
マスクを着用する
猫がいる家庭に行く場合は、マスクが必須アイテムと言っても過言ではありません。
なぜなら猫を飼っている家の空気中には、沢山のアレルゲンが舞っています。これを吸い込んでしまえばアレルギー症状が出てしまうこともありますので、マスクは必ず付けていくようにしましょう。
マスクを付けて行くのは、相手の家に対して失礼かな?と気になってしまうママもいるかと思います。
ですが子どものことを考えたら、マスクをしておかなければアレルギーが出てしまう可能性があるので、仕方ないことです。
あらかじめアレルギーであることを伝えておきましょう。
アレルギーが出たらすぐ自宅に帰る
猫を飼っている友達の家で、子どもにアレルギー症状が出てた時は、すぐに家に帰るように言っておく必要があります。
子どもは友達と遊んでいると楽しいですし、なかなか家に帰りたがらないものです。子どもにアレルギー症状が出ていても、我慢して遊び続けてしまう子どももいます。
このような場合、アレルギー症状がひどくなってしまう場合がありますので、そうならない為にもアレルギー症状が出た時は、必ずすぐに帰るようにさせましょう。
まとめ
猫アレルギーは、猫の毛やフケ、アカがアレルゲンとなっていて、それが体内に入ることでアレルギー症状が表れます。
猫アレルギー症状の多くは、くしゃみや喉の痛み、目の痒み、皮膚の痒みが表れます。これらの症状が子どもに表れたら、小児科でアレルゲンの特定をおこないましょう。
子どもが猫アレルギーとわかったら、家庭内のアレルゲンを排除する為に清掃を徹底してください。
まずは猫を清潔に保つよう定期的にお風呂に入れ、猫の抜け毛や、汚れを綺麗に洗い流してください。そして部屋の中、室内の空気中も清潔に保つようにしましょう。
どのような対処法をおこなっても、子どものアレルギーが改善されない時、断腸の思いではありますが猫の里親を探すという方法も視野に入れましょう。
猫アレルギーの子どもが、猫を飼っている友達の家に遊びに行く時も、気をつけなければいけないことは沢山あります。
アレルギーが出た時の為に目薬を持参し、アレルギーが出ないためにも、手洗い・マスクが必須です。アレルギーが出たら症状がひどくならないうちに自宅に帰るようにさせましょう。
猫アレルギーの子どものいる家庭が、猫と一緒に暮らして行けるように、ママが出来ることをしていきましょう。
猫アレルギーの原因の多くはダニアレルギーです。ダニアレルギーに関する記事はこちら。
喘息の発作が起きた場合、これらの対処を素早く行いましょう。
ネコが好きなのにネコを触れないって可哀想で見てられないんですけど、年齢とともにアレルギーが治るって無いんでしょうか?