子供によくある睡眠障害の原因と対策をまとめました。
子供が寝ない・寝付きが悪い・夜中泣いて起きるなど、「子供の睡眠」に悩むママはいませんか?
昼寝が長いことが原因であれば良いのですが、「睡眠障害」の可能性もあります。
睡眠障害により睡眠不足になると、発達の遅れや学力低下に繋がります。
睡眠中は、成長ホルモンが分泌されます。
ですので寝られないなどの睡眠障害が続くと、成長に悪影響出をおよぼします。
今回は子供によくある睡眠障害の説明と、それぞれの原因や対策について説明します。
このページの目次
睡眠障害とは
睡眠障害とは、「眠りにつけない」「眠っている時に急に起きて泣き出す」など、通常の睡眠状態ではないことを言います。
子供の成長に影響する可能性があるため、特に子供の睡眠障害は注意が必要です。
赤ちゃんの頃は、3時間に1回起きたり夜泣きをしたりします。
しかしそれは睡眠障害ではなく、生理現象です。
子供が「3歳を過ぎて」も、睡眠時のリズムが落ち着かなければ、何らかの睡眠障害の可能性があります。
睡眠障害と一概に言えども、様々な種類があります。
そこで「子供によくある睡眠障害」を紹介します。
夜驚症
「夜驚症」とは、寝ている時に急に目が醒め、泣いたり怯えたり、理解不能なことを言ったりする症状を言います。
夜驚症の場合は、しばらくすると落ち着きを取り戻し、また眠りにつきます。
そして翌日本人は、覚えていないことが多いです。
中には呼吸が荒くなり心拍数があがり、大量の汗をかく子供もいます。
夜驚症は3歳頃から現れる子供が多いです。
ほとんどの場合、小学校低学年の間に、自然と治ります。
夜驚症の原因
夜驚症は、はっきりした原因が解明されていません。
怖い体験をしたり、不安な思いがあったり、残酷な映像を見ると、夜驚症を引き起こしやすいと言われています。
親が子供に厳しく怒りすぎていると、常に恐怖心が子供の中に植え付けられている状態になります。
恐怖心があると、夜驚症に繋がる可能性があります。
夜驚症の対策
子供が夜驚症の症状があらわれた時は、子供が落ち着くまでそばにいましょう。
夜驚症の子供を放置していると、暴れたり動き回ったりして、怪我をする可能性があります。
落ち着いたら、子供は自然と眠りに付きます。
夜驚症は自然に治りますので、病院に行く必要はありません。
しかし夜驚症がひどく心配な場合は、病院で受診しましょう。
夜驚症に関してはこちらに詳しく説明しています。
★夜驚症の内部リンク★
夢遊病
夢遊病は、脳が睡眠状態にありながら、体を動かしたり・うろうろしたりすることを言います。
夢遊病は「睡眠時遊行症」とも呼ばれています。
症状には個人差があり、部屋の中を動き回ったり、食べ物を漁って食べたりします。
見ている夢の通りに行動するのが、夢遊病と勘違いしている人がいます。
これは間違いで、夢遊病は、「夢を見ていない状態」での行動です。
睡眠時はレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しています。
レム睡眠は浅い眠りに就いている時、ノンレム睡眠は深い眠りに就いている時です。
夢遊病はノンレム睡眠状態に症状が現れます。
ノンレム睡眠時は基本的に夢を見ません。
ですので夢遊病の症状が出ている時は、夢を見ていない状態なのです。
夢遊病の原因
夢遊病についてもはっきりした原因は解明されていません。
子供の夢遊病は、「脳の睡眠をコントロールする機能」が未熟であることが、関係しているのではないかと言われています。
しかし脳のどの部分がうまく機能していないのかは、わかっていません。
また夢遊病は遺伝要素があるとも言われています。
夢遊病の子供の両親のどちらかが夢遊病の経験がある場合、約50%の割合で子供も夢遊病になります。
さらに「強い光」や「大きな音」も、夢遊病を引き起こす可能性があります。
夢遊病の対策
夢遊病は成長するにつれ、症状が自然に治まります。
ですので子供の夢遊病は治療する必要がありません。
中高生になっても夢遊病が続く場合は、病院を受診しましょう。
中高生になると、複雑な動作が可能になります。
夢遊病の症状が出ている時に火を使って料理をしてしまう人もいます。
外に出て自転車を乗る人もおり、事故になる可能性がありますので、重度の夢遊病は病院を受診しましょう。
夜尿症
夜尿症はおねしょと一緒で、眠っている時に排尿することを言います。
おねしょと違うところは、「対象年齢」です。
おねしょは4歳くらいまでの幼い子供に多い症状です。
夜尿症とは、5歳になってもおねしょが続いている症状のことを言います。
小学校に入る頃には、夜尿症が治まることが多いです。
しかし中学校や高校になっても、夜尿症が治らない子供もいます。
小学校高学年になると、修学旅行や林間学習などがあります。
ですので修学旅行や林間学習までに、夜尿症を治しておきたいと思うママは多いでしょう。
夜尿症の原因
夜尿症は、夜間眠っている時に生産される尿の量が多かったり、膀胱が小さいことが原因で起こります。
尿の生産量に関しては、「抗利尿ホルモン」というホルモン分泌の量が関係しています。
抗利尿ホルモンが分泌されると、睡眠時に生産される尿の量が制御されます。
食えお抗利尿ホルモンの分泌が少ないと、尿の生産量が多くなり夜尿を引き起こします。
また膀胱の容量が小さい場合、尿の生産量が通常でも容量が足りないので、夜尿症を引き起こしやすくなります。
おねしょも夜尿症も、成長と共に解決されていくので、心配ありません。
夜尿症の対策
「自律神経」は、膀胱や尿道の働きを調節する役目があります。
不規則な生活をしていると、自立神経が乱れます。
ですので生活習慣を正して、自律神経が整うようにしましょう。
また子供が寝ている時におねしょをしてしまった場合は、怒ってはいけません。
「プレッシャー」を感じ、睡眠を嫌うようになります。
寝いている時に排尿をしても問題無いように、布団に「防水シート」を引くと良いでしょう。
夜尿症については、こちらで詳しく説明しています。
子どものおねしょ(夜尿症)が治らない!原因と治す方法は?
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは、夜寝ている時に息が止まったり、イビキをかいたりして、「ぐっすり眠られないこと」を言います。
子供の睡眠時無呼吸症候群は、大人以上に注意が必要です。
成長期にあたる子供が睡眠時無呼吸症候群になると、酸素が脳に行き渡らない時間が生まれます。
脳が「酸欠」になると、正常な成長の妨げになります。
無呼吸が続くと眠りが浅くなり、成長ホルモンの分泌が少なくなるからです。
ですので子供の睡眠時無呼吸症候群は、「早期治療」が望ましいです。
睡眠時無呼吸症候群の原因
睡眠時無呼吸症候群は、「鼻・口~のど仏までの気道部分」が狭く空気の通りが悪いことで、引き起こされます。
また扁桃腺が肥大していたり、アレルギーにより鼻内部が炎症を起こしたりすると、睡眠時無呼吸症候群になりやすいです。
に睡眠時無呼吸症候群は死亡例があります。
ですのであまりにも睡眠時の無呼吸状態がひどい場合は、早急に治療を行ってください。
睡眠時無呼吸症候群の対策
睡眠時仰向けに寝ると、気道が塞がりやすくなります。
ですので仰向けの状態で寝ていると、無呼吸になることが多くあります。
仰向けで無呼吸になっている場合は、子供を横向きにさせましょう。
横向きに寝ると気道が広がるので、無呼吸時に有効な対策です。
横向きにしても呼吸しない場合は、すぐに子供を起こしましょう。
不眠症
不眠症とは、「なかなか眠れない」「夜中に何度も目が覚める」症状を言います。
不眠症は、十分な睡眠が取れず、翌日の日常生活に支障をきたします。
子供の不眠症の場合は「学校生活」に影響します。
学力が低下したり、不登校になったりすることもあるのです。
子供の不眠症は、下記の4種類の症状に分けられます。
- 入眠困難→なかなか眠れない
- 中途覚醒→夜中に何回も目が覚める
- 熟眠障害→眠りが浅く疲れが取れない
- 早朝覚醒→早い時間に目が覚める
これらの症状がある場合は、不眠症の可能性があります。
不眠症の原因
不眠症の原因は様々な要因があります。
ストレスにより寝付けなかったり、睡眠前のスマホ操作により目がさえてしまったりなど、が上げられます
持病を持っている子供の場合、毎日服用している「薬の副作用」で不眠症を引き起こすこともあります。
他にもカフェインの取りすぎにより、興奮作用があり不眠症になるのです。
不眠症の対策
日常生活による不眠が考えられる場合は、生活習慣を見直す必要があります。
子供がストレスを抱えている場合は、ストレスに思っていることを取り除きましょう。
睡眠時間を守るためには、「就寝前のスマホ」は禁止にすると良いでしょう。
薬の副作用によっておこる不眠症は、医師に相談して舌さい。
食生活は「3食正しく食べ」、珈琲や紅茶などでカフェインを摂りすぎないように注意しましょう。
発達障害による睡眠障害
発達障害のある子どもの場合、何らかの睡眠障害を引き起こすことが多くあります。
発達障害がある子供は、睡眠のリズム作りが上手にできず、睡眠に影響すると言われています。
特に自閉症・ADHD・アスペルガーは睡眠障害を引き起こしやすいです。
睡眠障害が長く続くと、さらに日常生活にも悪影響が出ます。
睡眠不足により、イライラしがちになったり注意力が散漫したりと、さらに発達障害を重くする可能性があります。
何科にいけばいい?
睡眠障害には、種類が多くありますが、まずは小児科を受診すると良いでしょう。
症状によっては治療が不要の場合がありますし、違う科を推められる場合もあります。
睡眠時無呼吸症候群の場合は、耳鼻咽喉科が専門としています。
まとめ
子供の睡眠障害は、自然に治るものもあれば、治療が必要なものもあります。
まずは、一体何が原因で寝られないのか、原因を突き止めましょう。
睡眠障害それぞれの対策を行い、症状がひどい場合は病院へ行きましょう。
子供に発達障害がある場合は、睡眠障害を起こしやすい傾向にあります。
睡眠不足により、日常生活に支障をきたさないよう注意が必要です。
まずは小児科で相談すると良いでしょう。
赤ちゃんの夜泣きは辛いですよね。夜泣きを止ませる方法を書きました。
夜泣きと夜驚症は違います。夜驚症って一体なんでしょう?