子どもがすぐイライラとキレる原因・対処方とキレない子どもへの育て方
最近よく「キレる子ども」というワードを目にします。
昔からクラスに一人はこの「キレる」子どもがいたことにはいましたが、最近はその人数が増えてきているようなのです。
キレる子どもが増えてきているということは、悩む親の数も増えていると言うことです。
どのようにすれば、我が子がイライラせずキレないようになるのでしょうか?
このページではイライラしてキレる子どもの原因と、そしてキレない子どもへの育て方をまとめました。
このページの目次
感情をコントロールできない子どもが増加
ここ7年間で子どもの暴力行為の件数が「3倍に」増えていることが発表されています。
下記のグラフを見ていただくと分かるのですが、
特に幼い子どもがキレる機会が増えていることが分かります。
なぜこのように急激にキレる子どもが増加したのでしょうか?
感情のコントロールが出来ずにキレてしまう子どもが増えた理由は、
現代の子どもが生活する「生活環境」が背景となっています。
その環境を具体的に言うと、「ストレス」と「食生活」が上げられます。
子どもがキレる原因と、その対処法は下記のとおりとなります。
子どもがすぐキレる原因と対処方
子どもがキレる原因は一つではありません。
ストレスや食事その他いくつかの原因があることがわかっています。
キレることを防ぐ前に、なぜキレてしまうのか原因を知る必要があります。
一つ一つ思い当たるフシがないか胸に手を当てて考えてみましょう。
ストレスを抱えてしまう
親は子どもに期待するものです。
ですが過度の期待は子どもにとって大きなストレスとなってしまいます。
したくもない習い事をさせられてはストレスでしかありません。
特に最近の子どもは習い事の数が多く、小学生の習い事の数は平均して「3種類」にもなるようです。
無理やり習い事を押し付けられた子どもは、
「なんとか親の期待に応えなくてはいけない、でもこんな習い事好きじゃない。」
といった子どもなりの葛藤が起こります。
したくないことを無理にさせられる子どもは、それを大きなストレスと感じ、知らずのうちに溜まっていたものが爆発してしまうのです。
ストレスが原因でキレる場合の対処法
ストレスを感じるのは大人も子どもも一緒です。
子どもにストレスを与えないようにするにはどうしたらいいのか考えてみてください。
先ほど例題に出した習い事の場合でしたら、無理にたくさんの習い事はさせないことです。
確かに子どもの能力を発揮させる為に、色々な習い事を試すのは良い事だと思います。
子どもがその習い事を本当にしたいと思っていることなのかをよく考えてみてください。
子どもは親の願望のために存在するのではありません。
子どもには人格がありますので、親のいいなりにさせるのではなく、
本人の意見をちゃんと尊重することはとても大事なことです。
食生活に偏りがある
キレて犯罪を犯す子どもたちの食事は、とても偏った食事が多いという統計が出ています。
非行歴のある子どもの統計によると、朝ごはんはほとんど食べない子どもが多いようです。
そして昼ごはんと夜ごはんは、パンやお菓子・カップラーメンなどのジャンクフードが多くなっています。
さらに、不足している栄養素に共通点があります。
それは「ビタミンB1&B2、ナイアシン、葉酸、カルシウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛」です。
これらの栄養素が不足している子どもは非行に走りやすいのです。
ですので、これらの栄養素を意識した食生活を送るようにしましょう。
食べ物はさまざまな研究で、脳を育てるということが明らかになっています。
空腹な状態ではイライラしやすくなりがちになることがありますよね。
食事は成長途中である子どもにとってとても大事です。
食事には精神バランスを整える栄養素が含まれているのです。
食事が原因でキレる場合の対処法
キレない子に育てるには
3食バランスの取れた食事を摂るようにしましょう。
給食は子どもの栄養バランスを考えて献立されていますので、お昼ご飯に問題ありません。
朝ごはんと夜ごはんはママの手作りをメインにしていきましょう。
ジャンクフードはなるべく避け、野菜を多く取り入れて、栄養のバランスが偏らないようにします。
特に「ビタミンB1/B2、ナイアシン、葉酸、カルシウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛」は意識して与えましょう。
料理サイトを参考にしてみることもおすすめです。
クックパッドには料理が苦手というママさんでも、簡単に料理ができるレシピなども載っているので参考にしてみると良いですね。
また、ジュースは1日1度までとしましょう。
ジュースを多く飲む子どもはキレやすいという報告もあるぐらいです。
反抗期が来た
反抗期というものは子どもが大人になる為の通過点です。
ちょっとしたことでイライラしてしまうのが特徴ですね。
誰でも反抗期は来ますので、他の原因よりは比較的マシな原因かもしれません。
反抗期が来た場合の対処法
反抗期による子どものイライラを抑え込むことは禁物です。
そっと見守ることが大切です。
子ども自身が落ち着いたら「さっきはなんで怒ってたの?」とさりげなく聞いてあげ下さい。
子ども自身も考えるきっかけを与えてあげることはとても良いことです。
そうすることで子ども自信が反省することも出来るようになります。
幼児・小学生・中学生・高校生それぞれの反抗期と対処法についてはこちらをご覧ください
→反抗期の子どもに対する接し方や対処方法は?
発達障害、自閉症の可能性
発達障害や自閉症が原因でイライラしたりキレたりする場合もあります。
発達障害、自閉症は、親が診断できる事ではありません。
また発達障害や自閉症がキレる原因である場合は、
子育て方法や方針で解決できる問題でもありません。
子どもの行動がおかしいと思った時は専門の医療機関に行くことをお勧めします。
発達障害とは言うものの、実に様々な種類の発達障害があります。
このページではおおまかな特徴を記しておきます。
発達障害の子の特徴
- 名前を読んでも振り向かない
- 指差しをしない
- 迷子でも気にしない
- 偏食が激しい
- 友だちと馴染めない
参考サイト:3歳〜6歳・幼児の発達障害の特徴
特徴例に当てはまらないからといって、発達障害でないわけではありません。
素人判断よりもお医者さんの判断を仰ぎましょう。
発達障害や自閉症の場合の対処法
発達障害や自閉症の診断を医療機関で受けるには、専門外来のある小児科、脳神経小児科、児童精神科で診てもらうことになります。
病院によって診てもらえなかったり科の名前が違ったりします。
どの科で診てもらえるのか、事前に病院は確認しましょう。
18歳以上の場合は、精神科や心療内科での受診が一般的です。
病院以外では、発達障害情報や支援センターが存在します。
各都道府県別に支援センターが紹介されていますので、自分の地域の支援センターを調べてみ下さい。
→発達障害情報、支援センター
キレない子どもに育てる方法
子どもがイライラする事は生理現象のようなもので悪いことではありません。
親だってイライラすることがあるのと同じです。
でも暴力的で、キレる子どもとなると話が変わってきます。
それではキレない子どもに育てる為にはどのような方法がいいのでしょうか?
自尊心を損なわせない
早稲田大学の本田恵子先生という方が「すぐキレる子ども」に育つ理由を、「自尊心が低いことに原因があるのではないか」と言っています。
この「自尊心を持ちにくい子ども」の特徴として
親から傷つけられた子どもに多いと言われています。
ついカッとなって子どもを怒ってしまうことがあるとは思いますが、子どもを抑え込むような怒り方は禁物です。
例えば、怒鳴って怒ったり、暴力をふるってしまったりですね。
怒鳴ったり暴力を奮ったりすると、子どもは恐怖心を抱いてしまいます。
恐怖心は子どもの心の中に傷を作ってしまいます。
その傷は子どもを「自分は否定された」というような気持ちにさせることもあるのです。
子どもを怒る時は一方的にならないようにして、子どもの意見も聞いてあげましょう。
そして否定をせず肯定して話をするようにしましょう。
そうすることで自尊心を損なうことなく成長させることができます。
例えば、「食べ物を残すな!」ではなく「全部食べようね。」といった言い回しが言いそうです。
「否定」ではなく「肯定」をすることで、子供の自尊心を傷つけずに済みます。
子どもの話をちゃんと聞く
子どもは親に話を聞いてもらう事が大好きです。
忙しいからといって、子どもの話を聞き流したりしていませんか?
親からすればどうでもいいような話でも、子どもからするととても重要な話なのです。
子どもの話をちゃんと聞いて、親子のコミュニケーションを忘れないようにしてください。
毎日その日の出来事を子供から教えてもらいましょう。
また逆に親のその日の出来事を、子供に伝えるのも良いですね。
外で運動をさせる
家の中でゲームばかりしている子どもが最近多いと問題視されています。
積極的に子どもを外で遊ばせることで、キレる原因である「ストレス」が解消されます。
子どもは沢山のエネルギーを蓄えています。
家の中にいるばかりでは、エネルギーが存分に発散されず蓄積され、ストレスに繋がってしまうのです。
太陽の下でたくさん遊ぶことにより、適度な体力の疲れを子どもは感じさせるようにしましょう。
疲れる事で夜はぐっすり眠りにつきやすくなるので、沢山寝ることは情緒も安定しやすいと言われています。
キレない親の見本をみせる
とても単純なことですが、
よくキレる親の子どもはよくキレると言われています。
よくキレる親を目の当たりにしている子どもは、同じように学校でキレやすく、暴力的になりがちです。
「人生の先生」である親がキレているのですから、当然といえば当然ですよね。
親は子どもの鏡ですので、親がおおらかな態度で子どもを接するようにしましょう。
に怒りに任せて子どもを怒ることは避けましょう。
親がイライラしてしまう場合の解決法についての記事はこちらに書きました。
→子どもにすぐイライラと怒ってしまう場合の解決方法
まとめ
今回、すぐキレる子どもにはいくつかの原因があることを紹介させていただきました。
まずは子どもがキレる原因を特定しましょう。
どれか一つの場合もありますし複合的な要因が原因の場合もあります。
原因が特定できればあとはそれぞれの対処法をこなしましょう。
(発達障害や自閉症の可能性を自分で判断するのは危険です。)
さらに、キレない子どもの育て方を合わせて行うことが大事です。
これらを全てこなせば、イライラしたりキレたりしない、落ち着いた性格に育つでしょう。
子どもがイライラするのは困り物ですが、親がイライラしているのもまた困り物ですよね。