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子供のおたふく風邪の原因・症状・治療法・予防接種・不妊のリスクについて

くしゃみをする女の子

おたふく風邪といえば、子供に多い感染症ですね。
幼稚園や小学校でおたふく風邪が流行して、学級閉鎖になることもあります。

このおたふく風邪に関する情報を知っていると、子供がおたふく風邪になった時、適切な対処ができます。
子供がいる家庭にとっては身近な病気の1つなのでしっかり把握しておきましょう。

今回はおたふく風邪の原因・症状・治療法・予防法・不妊のリスクなどについてまとめました。

おたふく風邪とは?おたふく風邪の原因

バイキン
おたふく風邪は、子供の頃になることが多い「感染症」の1つです。
おたふく風邪の正式名称は「流行性耳下腺炎」と言い、麻疹ウイルスの仲間である「ムンプスウイルス」が原因です。

おたふく風邪は、2~3週間の潜伏期を経て発症します。
発症後は1~2週間で完治します。

おたふく風邪になると、顔の頬あたりが大きく腫れ上がります。
ですのでおたふく風邪の判斷は、顔を見て判断する人が多いようです。

しかし目に見えて腫れている場合と、そこまでは腫れない場合があるので、素人判断は危険です。

感染率が高い病気ですので、周りにおたふく風邪になっている人がいたら、子供も感染している可能性があります。

おたふく風邪の症状

熱がある男の子

おたふく風邪になった時の症状は、38度以上の高熱と顔が丸く腫れる特徴があります。

初期症状としては、首が痛んだり、耳の下が腫れたりします。
頭痛・腹痛・嘔吐などの症状が現れることもあります。

おたふく風邪は必ずしも顔が丸くなるわけではありません。
顔が丸くなるのはおたふく風邪感染者の70%です。

ですので残りの30%は、実はおたふく風邪であっても、単なる風邪と勘違いされることもあります。

おたふく風邪による合併症

おたふく風邪は熱が出たり、顔が腫れたりと言った症状が代表的です。
しかし本当の怖さは「合併症」にあります。

おたふく風邪の合併症として「髄膜炎」「睾丸炎」「卵巣炎」「膵炎」「難聴」などが挙げられます。

おたふく風邪単体では発熱程度ですので、心配はありません。
ただし合併症が併発した場合は、入院が必要な場合もあります。

おたふく風邪の潜伏期間

おたふく風邪には潜伏期間があります。
おたふく風邪に感染してから症状が出るまでの潜伏期間は、2週間前後です。

おたふく風邪が他の人に感染するリスクが高くなるのは、おたふく風邪になっている人の耳下腺部が腫れ始める前後5日間です。

耳下腺の腫れが治まっている頃は感染力は弱くなっています。

おたふく風邪の対処法・治療法・検査方法

薬と体温計

子供がおたふく風邪に感染・発症した時の対処法や治療法、検査方法について説明します。

対処法

子供がおたふく風邪の症状を発症したら、まずは病院を受診しましょう。

家族への感染予防のためにマスクや隔離するなどの処置も行いましょう。

おたふく風邪の感染力は高く、潜伏期間があります。
ですのでおたふく風邪を発症する前に、他の家族へ感染している可能性もあります。

治療法

おたふく風邪はムンプスウイルスといわれるウイルスによって起こります。

ムンプスウイルスに対する特効薬が現在開発されていません。

つまりおたふく風邪を治す薬はないのです。
体の免疫力によっておたふく風邪を治すことになります。

ムンプスウイルスに対する薬がないものの、おたふく風邪によって熱が出たり、痛みを伴う症状があります。
ですので病院では熱を下げる薬や、痛み止などが処方されます。

検査方法

おたふく風邪は血液検査を行いアミラーゼの数値で判斷します。
アミラーゼの数値が高く、頬が腫れていたらおたふく風邪と診断されます。

また血液検査の他にも、おたふく風邪に感染しているかを調べる方法があります。

唾液や髄液を採取する方法でも、おたふく風邪に感染しているかを調べることが出来ます。

唾液や髄液の仲にムンプウィルスがあれば、おたふく風邪と診断されるのです。

ちなみに尿の中にムンプウィルスは検出されません。
ですので尿検査が行われることありません。

おたふく風邪を発症した時の過ごし方

ごはんを食べる女の子

おたふく風邪は感染力が高いので、感染したことのない人とは離れて過ごす必要があります。

おたふく風邪を発症した時の過ごし方はこちらです。

家でおとなしく過ごす

おたふく風邪になったら、症状が治まるまで自宅でゆっくり過ごします。

だいたい38度以上の熱が出ます。
熱が出てしんどいのであれば寝かせたままにします。

微熱で元気があるなら家の中で普通に過ごすことも出来ます。
しかし無理はさせず、できるだけゆっくり寝かせましょう。

頬や顎を冷やす

おたふく風邪によって腫れている部分は、炎症がおきています。

ですので冷やすことで炎症を抑え、痛みを和らげることができます。

冷えピタシートや、氷などで頬や顎を冷やしましょう。

冷えピタシートよりは氷の方が冷たい時間が長く続きます。
ですので氷をタオルで巻いたものを当てておくと、より痛みが緩和されるでしょう。

学校は熱が引いてから5日間出席停止

おたふく風邪は、熱が引いてもすぐには幼稚園や小学校へ行くことができません。

なぜなら熱が引いていたとしても、体内にムンプウィルスが残っているからです。
体内にムンプウィルスが残っている状態で、幼稚園や小学校に行くと、他の子供に感染しておたふく風邪が大流行してしまう可能性があります。

ですのでおたふく風邪になった場合、子供が平熱になってから5日間は自宅待機する必要があります。

そして登園・登校する際は、病院からの許可書が必要になります。
熱が引いて5日間経ってからもう1度病院へ行き、登園許可書または登校許可書を医師から貰いましょう。

お風呂は入っても良い

おたふく風邪であってもシャワーを浴びることが可能です。

熱があり、汗をたっぷりかいたのであれば、さっとシャワーを浴びると良いでしょう。

しかし熱があり、ぐったりしているのであれば、シャワーは控えてください。
濡れたタオルでさっと体を拭くだけに済ませましょう。

食事は食べられる物を食べる

おたふく風邪の症状があるうちは、食欲がない子供がいます。

食欲がないのであれば、簡単に食べられるお粥やゼリー・プリン・ヨーグルトなどを食べさせると良いでしょう。

すっぱい食べ物は唾液の分泌が増加します。
唾液の分泌が多くなると、頬の痛みが強くなることがあります。

ですのでなるべくすっぱい食べ物は避けましょう。

熱があると脱水症状になりやすいでしょう。
水分補給を忘れず行ってください。

処方された薬をきちんと飲む

おたふく風邪の特効薬ではないものの、熱を下げたり、痛みを和らげたりする薬は処方されます。
ですので処方された薬はきちんと飲んでください。

また高熱が出た時用にとんぷくが処方されることが多いです。

とんぷくは38度以上の熱が出た時に飲みます。
ただし38度程の熱があっても、子供が元気でしたらとんぷくをのませる必要はありません。

高熱で子供がぐったりしているようでしたら飲ませるようにしましょう。

おたふく風邪の予防方法

手洗い
おたふく風邪は過去に感染・発症したことがあれば、体内におたふく風邪の抗体が出来ます。

ですので再度おたふく風邪に感染することはありません。

またおたふく風邪の予防方法として、予防接種があります。

大人になってからおたふく風邪になると、重症化しやすいです。
ですので子供のうちに予防接種を受けておくと良いでしょう。

おたふく風邪は任意の予防接種ですので、かかりつけの病院で予約をしましょう。

国からの補助はありませんので、全額実費になります。
病院にもよりますが、1回あたり3,000円前後の病院が多いです。

ちなみにおたふく風邪の予防接種は2回受けることが好ましいです。
2回予防接種を受けることで、体内に抗体ができる可能性が高いからです。

ただし予防接種をしていても、必ず抗体ができるわけではありません。
予防接種を受けた人のうち、約1割は抗体ができないと言われています。

ですので予防接種を受けてもおたふく風邪になる人もいるのです。

おたふく風邪による不妊のリスク

薬

大人になってからおたふく風邪になると、不妊のリスクがあると言う話しを聞いたことがあるかと思います。
それは主に男性側に発生する、不妊のリスクとなります。

大人の男性が感染した場合、「睾丸炎(精巣炎)」を発症してしまうリスクが高くなります。

睾丸炎とは、睾丸が大きく腫れ上がり、激しい痛みを伴います。
症状が悪化すると、精細胞にダメ―ジを受けてしまい、精子を作る機能が無くなる、または低下します。

大人の男性がおたふく風邪になった場合、合併症として睾丸炎を発症する割合は【15%~35%】といわれております。

子供にわざとおたふく風邪に感染させる

薬
おたふく風邪を子供が幼児期に感染させておきたいと思う親もいます。

幼いうちにおたふく風邪に感染しておけば、抗体が出来ますし、症状も軽くすみます。
よって子供の友達におたふく風邪が疑わしい子供がいたら、遊びに行かせてわざとおたふく風邪に感染させる、という方法です。

ただしおたふく風邪の合併症で難聴・髄膜炎になるリスクがあります。
ですので、するべきことではありません。

予防接種をすれば防げる病気ですので、予防接種をしっかりと行いましょう。

まとめ

手洗い
子供がおたふく風邪になった時、多くの場合、頬が腫れて顔が大きくなります。

頬が腫れてきたらおたふく風邪を疑い、病院で受診しましょう。
おたふく風邪の特効薬はありませんので、病院では熱を下げる薬や、痛み止めが処方されるでしょう。

熱が治まってから5日間は登園、登校できません。
おたふく風邪になった後、登園・登校するには病院の許可書が必要になります。

またおたふく風邪にならないためには予防摂取が有効です。

予防接種をしても感染する可能性はあります。
しかし感染した時、予防接種を受けていない人と比べると、症状は軽くなります。

おたふく風邪は合併症をともなうこともありますし、大人になってから感染すると重症化や不妊のリスクもあります。

ですので幼いころに予防接種を受けておくことをオススメします。


おたふく風邪と同じくらい厄介なのが、インフルエンザ。予防接種は何歳から受けられるのでしょうか?

風邪を引きにくい強い体を作るには、何が大事なのでしょう?

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ママライターR

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子育てペディア編集長のRと申します。小学3年生の息子と小学6年生の娘を持つ2児の母(34歳)です。私の子育て方針は「のびのび」です♪子供の自我を抑え込み過ぎず、心の広い寛大な子供に育つよう心がけています。

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