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鼻血が止まらない!子どもが鼻血を出す原因と正しい止め方

 2016/10/10 健康・病気
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子供の鼻かみ

子どものうちは鼻血を出す子が多いですよね。「鼻血を出す」と言っても原因は様々です、ですので対処法もまた様々なのです。

子どもの鼻血の原因と対処法がわかっていれば、きちんと予防もできますし出血したとしてもすぐに止めることができます。

しかし、間違った鼻血の止め方をしている人が意外に沢山います。鼻血が止まらないならまだしも余計に出てしまうようなやり方も…。

このページでは鼻血の原因と、正しい止め方をまとめました。

鼻血はどこから出る?

はてな
実は鼻血の90%はある部位から出ます。その部位とは「キーゼルバッハ部位」です。
全く聞き慣れない部位ですね。

「キーゼルバッハ部位」は、鼻の鼻中隔(びちゅうかく)にあり、静脈がたくさん集まっている部分です。簡単に言いますと、鼻の入り口のすぐ内側あたりのことです。

この部分は薄い粘膜に覆われていますので、この内側にある毛細血管が切れることで鼻血が出るのです。

鼻血の原因

泣いている指

子どもの鼻血は「鼻の中の傷が原因」である場合が多いのですが、原因はそれだけではありません。鼻血が出る原因はいくつかあるので、代表的なものをピックアップします。

鼻をいじる

まず子どもの鼻血の原因で1番多いのは、鼻をいじることです。
幼い子どもは特に、無意識に鼻をいじってしまうことがあります。

鼻の穴の入り口付近に薄い粘膜があり毛細血管が密集しているので、鼻をいじることで粘膜を傷つけてしまい、出血するのです。

風邪や鼻炎で鼻をかむ

風邪や鼻炎もちの子どもは、鼻水がよく出るので鼻をかむことが多くなります。

特に風邪や鼻炎の時は、鼻の粘膜が炎症を起こしていることが多いので毛細血管が破れやすくなっています。

さらに子どもは大人よりも鼻の粘膜が弱いので、鼻をかむことで鼻血がでやすくなります。

長時間のお風呂

お風呂に長時間入ったり、のぼせてしまうと血圧が上がり鼻血の原因になります。

なぜ血圧が上がると鼻血につながるのかというと、血圧が上がると血液が一気に流れるため、毛細血管にかかる圧力が大きくなります。そして毛細血管がやぶれて鼻血が出るのです。

他にも興奮して血圧があがった時にも、鼻血が出ることがあります。よく漫画で鼻血が出る原因はこれですね。

カフェインや塩分の取りすぎ

チョコレートや紅茶、コーヒなどはカフェインが多く含まれています。

コーヒを好んで飲む子どもはあまりいませんが、チョコレートが大好きな子どもは多いですよね。実はチョコレートの食べ過ぎが原因で、鼻血が出る場合があります。

カフェインには神経を興奮させ、血管を収縮させる働きがあるので、血圧が上がる原因になります。

他にも塩分を取りすぎると血圧が上がります。塩分を取りすぎると血液中の水分が増えるので、血圧が上がってしまうのです。

病気が原因による鼻血

鼻血が頻繁に続き、なかなか止まらないという時は病気の恐れもあります。

この病気が原因による鼻血については後の項目でお話させていただきます。

鼻血が出やすい人と出にくい人の違い

笑顔の子ども

鼻血が出やすい子どもがいれば、なかなか鼻血がでない子どももいます。

その違いはどこにあるのでしょうか?食生活も多少なりとも関係はありますが1番の大きな違いは「体質的な問題」です。

もともとアレルギー性鼻炎を持っている子どもは、他の子どもより鼻の粘膜は弱くて鼻血が出やすいですし、逆に粘膜が強い子どもは鼻血は滅多に出ません。

つまり、鼻の粘膜は弱いか強いかが大きな違いといえます。と言うことは、鼻の粘膜を強くすれば鼻血は出なくなるということです。

「ムチン」と言う栄養素は体の粘膜を強化する働きがあると言われています。このムチンは納豆や山芋、オクラなどのネバネバした料理に含まれているので、積極的に摂取しましょう。

鼻血の間違った止め方

手のひらのストップ

子どもに鼻血が出た時の対策として間違った止血方法をおこなっていませんか?

これから紹介する鼻血の止め方は間違った方法ですので、行わないように注意しましょう。

上を向く

鼻血が出ると上を向くという人は多いのではないでしょうか?昔は一般的に言われた鼻血の止め方でした。

しかし、これは厳密に言うと鼻血を止めているのではなく、上を向くことで鼻の中の血が口に流れ込ませているだけです。

特に鼻血の量が多い場合は、喉に流れるとむせる原因となり危険です。

ティッシュを詰める

鼻血が出ると、止血させる為にもティッシュで詰め物をしてしまいがちですがこれもNGです。

ティッシュで詰め物をすると一時的に鼻から血が流れなくなりますが、ただ鼻の入り口をふさいでるだけで出血の根本の解決になりません。

逆にティッシュを詰めることにより、傷ついた粘膜をさらに痛めてしまう可能性があります。

寝転ぶ

鼻血が出たら、ひとまず身体を休ませるために寝転ばそうとする親がいますが、これもNGです。

心臓よりも鼻を高い位置にすることで血が止まりやすくなるのですが、寝転んでしまうと通常より血の止まりが遅くなってしまう場合があります。

それに、寝転ぶことも前項同様に鼻の血液を逆流させるだけなので、喉の奥に血液が流れこみ飲み込んでしまうこともあります。

最悪の場合、喉で血液が固まってしまい、呼吸困難になってしまう恐れがあります。

首の後ろをトントン叩く

なぜか、首の後ろをトントンと叩くという方法が言われていますがこれも間違いです。

鼻の粘膜は薄いので、首の後ろをトントンと叩くことにより、振動と衝撃を受けて余計に出血の原因になる可能性があるのです。

鼻血の正しい止め方

yesのチェック

いままで勘違いしてきたママのために、ここからは正しい鼻血の止め方の紹介をさせていただきます。

座って下を向かせて鼻をつまむ

子どもの鼻血が出たら、まず座らせてください。そして顔を下に向かせます。その時に小鼻の少し上あたりをギュッときつくつまみます。

そうすれば10分~20分程度で出血が止まります。

鼻を冷やす

鼻をクールダウンさせることも鼻血の正しい止血方法の1つです。

血圧が上がって、血液の量が増加した時に効果的です。小鼻の上に、タオルでまいたドライアイスや、冷やしたタオルをあてましょう。

そうすることで鼻の粘膜の炎症も収まりやすくなります。

鼻血が出やすい・止まりにくい病気

カルテ

原因がわからない鼻血の頻度が高かったり、どのような対処方法をとっても鼻血が止まらない場合は、病気が原因の可能性があります。

鼻の周辺の病気もあれば、大病の場合もあります。ではどのような病気が考えられるのでしょうか?

小児白血病

小児白血病は、小児がんで1番多い病気です。

【小児白血病の症状】

  1. 鼻血が20分以上止まらない
  2. 疲れやすい
  3. あざができやすい
  4. 貧血気味になる
  5. 熱がでる

などがあげられます。最近では小児白血病は、ほとんどの子どもが治るとされています。

これらの症状は小児白血病の初期段階で現れます。

自律神経失調症

自律神経が乱れ、体調不良をうったえる子どもが増加しています。

【自律神経失調症の症状】

  1. 立ちくらみや貧血をおこす
  2. すぐ不安になる
  3. 睡眠障害がおこる
  4. 汗をかけずに、顔が赤くなる
  5. 偏頭痛がおこる
  6. 疲れやすい

などなど、さまざまに体調不良が感じるようになります。

子どもの自立神経失調症の大きな原因はストレスです。

子どもは、大人と同様に大きなストレスを抱えています。学校や友人関係によるストレスも多いと言われています。

そして自律神経が乱れると、神経が興奮状態になるので血圧も高くなり鼻血の原因になることがあります。

小児糖尿病

小児糖尿病は血糖値が高くなりすぎ、発症する病気です。

【小児糖尿病の症状】

  1. 多飲多尿になる
  2. 食欲低下・痩せてくる
  3. 倦怠感がある

糖尿病になると体中の毛細血管が徐々にもろくなっていきます。

子どもの鼻の粘膜は弱いうえに毛細血管が破壊されているので、ほんの少しの刺激によって糖尿病の子どもは鼻血がでやすくなりやすいのです。

副鼻腔炎(蓄膿症)

副鼻腔炎になってしまうと、鼻の粘膜が抵抗力を失うので粘膜が弱くなり鼻血が出やすくなってしまいます。

【副鼻腔炎の症状】

  1. 鼻が詰まる
  2. 黄色っぽい鼻水が出る
  3. 頭や顔の痛みがある
  4. 咳や痰が出る

副鼻腔炎は初期段階でみつかると薬での治療が可能です。悪化するまで放置すると手術しなくてはいけないこともあります。

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)

特発性血小板減少性紫斑病は、とても稀な病気で、年間10万人に1人が発症しています。

【特発性血小板減少性紫斑病の症状】

  1. 青あざが頻繁におこる
  2. 鼻血が出る
  3. 血尿・血便が出る
  4. 点状出血がある

特発性血小板減少性紫斑病の発症は、まだまだはっきりした原因はわかっていないのが現状です。発症すると、血小板が少なくなるので出血しやくなります。

血友病

血友病とは止血異常がある病気です。

これは、血液を固めるための因子の活動が低い、あるいは欠けているために止血に時間がかかってしまいます。つまり1度出血してしまうと血が止まりにくい体質ということです。

血友病の原因についてはまだ解明されていない部分がありますが、先天性の場合がほとんどで、中には遺伝子の突然変異により発症する場合もあると言われています。

この病気は20歳まで生きることが出来ないと言われていましたが、現代の医学の進歩によりある程度体の形成ができる17歳頃までを適切に過ごすことで、健常者と変わりない生活ができ、寿命も変わりありません。

小児科ではなく耳鼻咽喉科へ

人形のお医者さん

子どもの鼻血がよく出る、出血が止まらないときには小児科を選んでしまいがちですが、小児科は耳鼻咽喉専門の医者ではありませんので、最終的に耳鼻咽喉科に移されます。

そのような場合、総合病院なら待ち時間も増えますし初めから耳鼻咽喉科に行く方が良いですよね。ですので鼻血で病院に行く時は、小児科ではなく耳鼻咽喉科を受診しましょう。

まとめ

笑顔の子ども

子どもは大人と比べ、鼻の粘膜が弱いために鼻血が出やすくなっています。

そしてその鼻血の止血方法として間違った方法を選んでいるママがいますので、正しい止血方法をしてあげてください。

鼻血の頻度が多かったり、なかなか止まらない場合はなんらかの病気を疑う必要があります。ですので、まずは耳鼻咽喉科を受診しましょう。

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ママライターR

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子育てペディア編集長のRと申します。小学3年生の息子と小学6年生の娘を持つ2児の母(34歳)です。私の子育て方針は「のびのび」です♪子供の自我を抑え込み過ぎず、心の広い寛大な子供に育つよう心がけています。

コメント

  1. ゆみママ より:

    止まるまで大人しくしていてくれないので、ついついティッシュを詰めてしまいたくなります(笑)
    下を向かせる以外に方法はありますか?

    1. ママライターR ママライターR より:

      ゆみママ様
      コメントありがとうございます。
      下を向かず、真正面を向いていても、鼻血は下に垂れてきます。
      ですので下向きまたは正面を向いていれば大丈夫です。

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