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引っ越し・転校による子どもへの影響は?子供の心理や転校先で馴染む方法

 2016/10/28 子育て
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家

今まで生活してきた環境がガラッと変わる「引っ越し」は、精神的に大きな負担が付きものです。

大人も負担がかかるのですが、子どもはそれ以上に精神的に大きな負担がのしかかります。

大人に比べて子どもは狭い世界で生きています。学校の友達が全てという子どもも少なくないはずです。ですので引っ越しをすることは、子どもにとって大人以上に負担がかかるのです。

ママもそれはわかっていると思います。だからこそ、引っ越しや転校をすることで子どもにどのような精神的(心理)な影響があるのか気になりますよね。

今回は引っ越しによる子どもへの影響や心理、馴染む方法についてまとめてみました。

転校による子供の心理や影響

勉強する子供
子どもは引っ越しをすることで、沢山の変化があります。

住んでいる町の環境も変わりますし、友人関係も変わります。友達もイチから作らなければなりませんし、道もイチから覚えなければなりません。

町の環境は、親子でいろんな場所に出かけることで慣れていくことが出来るので、そこまで問題ではありません。

ですが、転校先の学校では子どもが1人で行動しなければなりません。

友だちが一人もいない状態でうまくやっていけるか?いじめられないか?と、ママは不安に思ってしまいますよね。

しかし意外とこのような心配は必要ないことが多いようです。その理由をこれから説明していきます。

子どもにとって引っ越しは悪い影響ではない

手をあげる子ども達

引っ越しに対してママが1番不安に思うことと言えば、子どものことですよね。引っ越しすることによる精神的な影響について不安になるのが普通です。

子どもがすぐに学校に馴染めるのか、環境の変化について行けるのかなど、考えることが沢山あると思います。これは親だけではなく子どもも同じです。

ですが子どもの転校に関して、アート引越しセンターが集計したデータ【転校生意識調査】では、意外な結果が出ているのです。

まず、転校前の心理はこちらです。

転校を知らされた時「イヤだった」が57%で、その理由として約8割が「クラスメイトや友人との別れ」を挙げています。転校前では、新しい学校や新しい生活への不安より友達と別れることのつらさが子供たちを直撃しています。アート引越しセンターの転校生意識調査

確かに、仲の良い友達と別れることになるのは辛いことです。毎日学校で会っていた友達とも遊べなくなりますし、好きな子がいる子どもなら会えなくなるのは悲しいですよね。

このデータからわかるように、子どもは引っ越した後のことよりも、「現在置かれている状況で辛いと思うこと」が優先されるのですね。

そして転校後の心理はこちらです。

転校を機に、まず転校生が考えた「早く新しい友達を作ろう」ということで、9割がうまくいったと回答しています。次いで「新しい自分に変えてみよう」と13%が考え7割の人が成功しました。また「勉強をがんばってみよう」と考えた11%の人の9割が成功しており、転校を機に積極的に自分を変えようとする意識が実証されたことになります。
アート引越しセンターの転校生意識調査

見ているこちらが嬉しくなる結果ですね。9割もの子どもが、すぐに新しい友だちが出来たと回答しているのです。

現在置かれている状況の方が優先されていたのは、知らない環境への不安が大きな理由だったのでしょう。

実際に転校してみると、「不安に思うようなことは何もない」と気付き、積極的に自分を変えようとするのではないかと思います。

友達面に関して不安に思っているママは多いので、この結果を見て少しは安心していただけたのではないでしょうか?

そして新しい学校生活の適応、転校に伴う体調の変化はこちらです。

転校して1ヶ月もしないうちに8〜9割が新しい学校生活に慣れたという結果がでており、また、8割の人が転校に伴う生活環境の変化に適応したと答えています。しかし2割の人にネガティブな変化があり、そのうち転校が大きな要因となったのは全体で6%でした。
アート引越しセンターの転校生意識調査

こちらも嬉しい結果が出ていますね。8~9割の子どもが1ヶ月もかからないうちに新しい環境に慣れているのです。

体調の変化がマイナスとして現れている子どももいるようですが、2割と低い推移となっています。

これらの調査結果を見ると、引っ越しすることによって子どもが受ける影響は、プラスになる事が多いと解っていただけたかと思います。

ですので、ママは引っ越しによる子どもの心理的な問題を大げさに考える必要はないのです。

転校するタイミング

教室
引っ越すタイミングによって、転校する時期が変わってきます。

基本的に、新学期が始まると同時に転校生が入学してくることが多いですよね。

逆に中途半端な時期に転校すると、勉強面や友達面で色々問題が出てきたりします。

ではどの時期に転校するのが子どもにとって良いのでしょうか?そしてどの時期は転校を避けた方が良いのでしょうか?

入学に合わせての転校がオススメ

小学校・中学校の入学に合わせて引っ越しする人はとても多いです。

入学時期であれば、他の子ども達も知らない友達がいるからです。

小学校は校区内の子ども達が通うようになるので、「幼稚園が一緒だった」など一部の子どもを除いて、知らない子同士が集まります。

つまり子ども達にとって、初対面の子どもが沢山いるということですね。

そして中学校の場合も、多くの中学校が2つ以上の小学校から合同になるので、ここでも新しい友達が半分以上入ることになります。

つまり小学校・中学校入学のタイミングで引っ越しをすれば、我が子だけが皆を知らないというわけではないのです。

グループもまだありませんので、入学のタイミングで子ども達みんなが友達作りをします。

ですので入学のタイミングに合わせて引っ越しをすることはとてもオススメです。

新学期や学年が変わる時の転校がオススメ

新学期や学年が変わるタイミングは区切りとして良いので、この時期に引っ越しをする家庭も多いです。

やはり新学期は子ども達の気持ちが引き締まっていますし、新しく学校生活をスタートさせるには良い時期と言えるでしょう。

ですが学力面で心配なご家庭の場合は、新学期ではなく学年が変わるタイミングに引っ越しを検討されると良いでしょう。

同県でしたら教科書が同じですので授業の進み具合に大差はありませんが、他県になると教科書が変わってしまうこともありますし、授業内容やペースが違うこともあるので気をつけましょう。

オススメできない時期

それでは逆に、オススメできない引っ越し・転校の時期はどのような時期があるのでしょうか?

友達面

子どもが低学年であればあるほど、子ども同士が打ち解けやすく、友達がすぐに出来やすいものです。

それに転校生が来た!となるとクラスの子や他のクラスの子までもが、休み時間に沢山寄ってくることがあり、仲良くなるキッカケも沢山あります。

ですが小学校高学年以降の、ある程度成長してから学期途中での転校となると、人目を気にする子どもが増えます。中途半端な時期に転校するわけですから、なおさら目立ってしまいますよね。

ですので、小学校高学年以降で学期途中の引っ越しは、オススメできません。

それに小学校高学年以降になると、仲間意識が強い子ども達が増えます。

すでにグループが出来ているので、仲間に入りにくい状況になることもあるようで、子どもとしては初めのハードルが上がってしまう可能性があります。

グループという意味でも、小学校高学年以降の学期途中での転校はあまりオススメできません。

勉強面

学校の授業は、学校によって多少の進み具合の違いがあります。この勉強面では、学年によっては大きな問題があると言えます。

受験を控えている子どもでしたら、転校したことで授業を受けられない範囲が出てくると大変ですよね。

それに受験の時期は、子どもの神経がピリピリしている時期でもありますのであまりオススメできません。

他にも高学年の学期途中での転校はオススメできません。

小学校低学年で学期途中で転校した場合、受けられなかった授業内容は自宅で親が教えることが出来ます。

しかし高学年にもなると親が教えることが難しい授業も増えてきます。

そうなると苦労するのは子どもで、授業に追いつくために短期間で大容量の勉強をしないといけなくなります。これにより子どもはストレスを感じてしまうことが多いようです。

ですので、受験を控えている学年や勉強が難しくなる高学年の学期途中での転校は避けたほうが良いでしょう。

イベント面

学校である大きなイベントと言えば林間学習・臨海学習・修学旅行などですよね。これらは小学校5.6年生・中学生2.3年生の時期に泊りがけでの行事が入ります。

イベント後に転校となると、参加している・していないで話題に入れないことも多いようです。

やはり学校生活のメインイベントですので、一緒に過ごしていないと子ども同士で共感し合えるものが減ってしまいますからね。

ですので、メインイベントが転校先で参加できないというのは避けたほうが良いでしょう。

子どもが新しい環境や友達に馴染むためにママが出来ること

シャボン玉
子どもは引っ越しすることで色々な不安を持っていますので、まずはその不安と取り除くことが大切です。

引っ越し当初は孤独感を感じてしまうことがありますので、子どもと家庭内で沢山会話するようにしましょう。

実は「子どもが友だちを作りやすくなる」ママが出来る手助けと言うものがあります。

新しい友だちが増えるのはとても良いこと伝える

毎日遊んでいた近所の友達や同じクラスで仲の良かった友達と離れることは、子どもにとって本当に寂しいことです。

ですが「新しい土地に行くことでまた新しい友だちが出来る」という事を伝えてあげてください。

新しく人と関わるようになる事で、関わってきた子どもとは違う感性の子どもと関わることができます。新しい趣味が見つかったり、新しい自分の発見にもなります。

それに人付き合いが上手になる子どもが多いです。新しい友だちを作るためにどうすれば良いのかと考え行動することは、子ども自身の行動力を磨くことにもなり、良いことですね。

ですので新しい友達が出来ることは、子どもにとって良いことと伝えましょう。

また引っ越しをしたからと言って、引っ越しをする前の友達とも縁が切れるわけではありません。

住所さえわかっていれば、手紙を書くことも出来ますし、休みの日には家族で遊びに帰ることも出来ますからね。

そしてなにより今の時代SNSがあるので、成長してから再び繋がることも可能なのです。

子ども同士が同学年のママ友を作る

子どもが転校したら、友達作りに関してママにもできることがあります。それは、子どもと同じ学年のママ友を作るのです。

たまたま近所に子どもと同学年のママが住んでいたら、すぐに仲良くなれますね。そうでない場合は、参観日や学校行事の時に自ら話しかけてみましょう。

人見知りでなかなか話しかける事が苦手なママもいるとは思いますが、子どもは学校で頑張っているのですからママも頑張ってください。

ママ友同士が仲良くなる事で、子ども同士も一緒に遊ぶキッカケができますよ。

近くの公園によく遊びに行くようにする

引っ越しの後は片付けなどで忙しいママが多いとは思います。ですが、時間をみて子どもと一緒に近くの公園に遊びに行くようにしましょう。

公園でしたら色んな学年の子どもが遊びにきていますし、親も一緒に来ている場合があります。

通い続けているうちに顔見知りになり、話すキッカケも作りやすいですし、向こうから話しかけてくれることもよくありますよ。

新しい地域でも馴染めるように、親子で積極的に公園に行くようにしましょう。

習い事を始める

習い事は子どもにとってプラスになることが多いです。

新しい世界を知るキッカケにもなりますし、子どもの能力を引き出すことができます。なにより新しい友だちが出来るキッカケになるので嬉しいですよね。

ですが引っ越して早々に習い事をするのは、子どもへの負担が大きくなる可能性があります。

ですので引っ越してすぐに習い事をはじめるのではなく、ある程度引越して先の環境に慣れてから、習い事を始めると良いでしょう。

ママも引っ越しを「プラス」に捉えよう

ママの似顔絵
できることなら子どもには、幼い頃から育ってきた環境で友達もそのままで、大きな問題もなく育って欲しいと思うママが多いかと思います。

ですが、引っ越すことでプラスになることも数多くあります。

環境の変化を子どもの頃から体験しておくと、知らずのうちに順応性を身につけることが出来ます。

引っ越しをすることで、物応じしない積極的な人間になれることが多いでしょう。この経験は、子どもが大人になった時や社会に出た時とても役立ちます。

ですので、ママ自身がナイーブな考えにはならず、引っ越しがプラスになるという捉え方をしましょう。

まとめ

芝生の上の親子
引っ越しが決まると、やはりママは子どもの転校のことが気がかりになりますよね。

色々な不安があるとは思いますが、データにもあるように意外と子どもは新しい環境に馴染んでいくものです。

ですが引っ越しをするタイミング次第で、子どもの転校する時期が変わりますので、いつ転校する事が子どもにとって1番良いのかよく考えてくださいね。

引っ越し・転校が子どもに与える影響は悪いことではなく、良いことが沢山あります。

新しい友達も増えますし、新しい環境で生活することによって、子どもは環境の変化に強くなります。子どもが転校先で友達ができるように、ママができることは手助けしてください。

そして子どもと沢山会話や外出して、親子で楽しい生活になるようにしましょう。


引っ越しが原因で仲間外れにされた場合の対処法は?

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ママライターR

ママライターR

子育てペディア編集長のRと申します。小学3年生の息子と小学6年生の娘を持つ2児の母(34歳)です。私の子育て方針は「のびのび」です♪子供の自我を抑え込み過ぎず、心の広い寛大な子供に育つよう心がけています。

コメント

  1. みぃ より:

    転校後にストレスを抱えるときって、どういったことに気をつけてあげれば良いですか?

    1. ママライターR ママライターR より:

      みぃ様
      コメントありがとうございます。
      子供がどんなストレスを抱えているかによりますが、まずは話しを聞いてみると良いでしょう。
      一人で悩みを抱え込まさないことが大切です。

      1. 匿名 より:

        横から失礼します。

        本当にそうだと思います。
        話を聞いて、寄り添ってあげてください。

        転校して辛いのは子ども本人なので、頭ごなしに叱ったり、決めつけたりしないでください。
        親の都合での転校ならなおさらです。

        転校や引っ越しを恨んではいませんが、寄り添ってくれず大人の都合だけを押し付けられたことは、そうやって育てられてきたことは、親になった今こそ余計に理解できませんし、親を許せなくなりました。

        1. 匿名 より:

          僕は現在18になりますが、
          これまで4回転勤しました。

          1回目は2、3歳なのであまり影響ないと思いますが、
          2回目は幼稚園の年長さんになるときに転勤しました。
          3回目は小学2年生の11月に転勤し、先に進んでる掛け算に苦戦しました。(誰でも掛け算は苦戦するかな?笑)
          で、4回目は小学6年生の春に転勤しました。

          このように振り返ると、タイミング的には最悪なのかなと思いました。

          2回目の転勤で僕は大阪にいましたが、その時は友達もみんな仲良く楽しく過ごしていた記憶が鮮明にあります。つまり、大阪にいた時は楽しかったです。

          ですが3回目、4回目の時の小学校中学校時代はめちゃくちゃつまらなかったし、学校にも行きたくなかったです。実際、4つ上の姉は小学5年生から不登校だし、いじめにもあってました。

          友達を作ってもまた転勤。転勤先でまた友達を作る。また転勤。もう友達いらなくね?って当時は考えていたと思います。父親に「友達できたか?」って言われても嘘ついてできたよって言ってました。だって、できないって言ってもお前らがどうこうできるのかって話ですよ。

          今現在僕は、社交的ではありますが(自分で言うのもあれですが…)実際問題、友達と浅い関係です。深い関係の友達はいません。中学卒業したら終わり、高校卒業したらそれきりです。彼女すら作ってみても、信頼できないし壁を作ってしまいます。人の話を聞いてる時は自然と笑顔を作っていて、客観的に見て自分きめぇなって思います。むしろ笑顔じゃなくて作り笑い。目は笑ってない状態です。姉も独立し一人暮らしをしていますが、親に会うことは1年に1回ほど。父親には絶対に顔を見せたくないそうです。これらのことはもしかしたら転勤が原因か?って最近思いました。

          今18にもなり見苦しい言い訳ですが、今まで友達と親しくしようと遊びに誘ったり、学校でワイワイしようと面白いことしたりしましたが、やっぱり関係は薄いです。もちろん転勤を重ねる度に人見知りになります。友達作るの疲れたなってなります。どうせ友達作っても転勤だしって。自主的に行動してもダメでした。このまま愛想笑いで人と繋がるって考えたら泣けてきます。

          つまり何が言いたいかって言うと、
          もしお子さんがいらっしゃる家庭で転勤のことを心配しているのなら、僕はお勧めしません。しかし、タイミングが良かったら転勤もありです。それか、子供が小さいかつ転勤は一度きり。あと、いじめを受けている子供なら転勤させるべきだと思います。
          自分を客観的に見て、俺はうまくいかないから言い訳してんのか?って思うことが多々ありますが、そう思うしかないっす。父親は家族のために働いていて、そのために転勤があったと思いたいですが、実際は出世と名誉のためじゃね?って思うようにひねくれました。

          だからこんな思いを他の人、子供にしてほしくないと思い書きました。

          読みにくい文、表現ではありましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。

          1. チョコミント より:

            私は今中1です。もうすぐ中2になりますが今のところ転校の予定はないです。しかし、小学校時代は最悪でした。
            1回目の引っ越しは幼稚園の時で、同じ校区内でした。
            2回目の引っ越しは小1の夏休みでした。この時点で私は幼なじみと別れました。
            3回目の引っ越しは小2の三学期終業式の1日前でした。その時、私は鹿児島から熊本に引っ越しました。
            それからはずっとそこで暮らしています。

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