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私立小学校に通わせるメリット・デメリットについて。その他選び方・学費・年収など

鉛筆と子供の人形

子供が中学生高校生になると、自ら進路を決断することができますが、
子供が小さいうちは、どのような教育を受けさせるか(進路)を選択するのは「親」です。

一般的な家庭であれば公立小学校に通うことになります。
しかし「子供の個性を伸ばしたい」「学力を重視したい」「良い大学に行かせたい」と目的がある場合は、私立小学校を選ぶ人が多いでしょう。

「私立小学校を受験させるかどうか」悩んでいる場合、私立小学校のメリットやデメリットが気になりますよね。

他にも私立小学校の選び方や学費、私学に子供が通う家庭の年収など、気になることがたくさんあることでしょう。

今回は「私立小学校のメリット・デメリット」その他選び方や学費についてまとめました。

私立小学校とは

小学校の机
そもそも私立小学校とは一体何なのでしょうか?公立小学校とは何が違うのでしょうか?

「私立小学校」とは、学校法人が設置した小学校のことを言います。
学校法人は「国や都道府県」ではなく、「民間」が作る法人です。

すなわち、私立小学校は「民間」が作る小学校です。
ただし民間といえども誰でも作れるわけではありません。

「私立学校法」と言う法律で、学校法人設立のための厳しい条件が課されており、
その条件を満たさないと国から認可をされることはありません。

一般的に子供が通うことになる小学校は、「公立小学校」です。
公立小学校の場合は、住んでいる地域により、通う学校が割り当てられます。

私立小学校の場合は、学区が決まっておらず、行きたい学校の受験を受けられます。
公立に比べ私立小学校は学費が高くなり、公的な補助金もありません。

ちなみに、私立小学校が存在しない県もあります。

公立小学校と私立小学校の違い

私立小学校の受験を考えた時、公立小学校との違いが気になる人は多いと思います。

一番大きな違いは、「私立小学校はお金がかかる」と言う点です。
公立の小学校でしたら公的な補助金がありますが、私立小学校には公的補助金がありません。

しかしお金がかかる分、生徒1人1人に対して手厚い対応になります。
私立小学校は少人数制の学校が多く、教師は生徒全員を把握できる仕組みになっています。

そして教育方針にも違いがあります。

公立小学校の教育方針は、国によって統一されています。
しかし私立小学校の教育方針は独自の方針となります。

ですので子供の個性に合った学校を選び、受験・入学することが可能です。

私立小学校に通う割合

文部科学省の平成22年のデータ(私立学校在学者数)によると、私立学校に通う子供の割合は下記の通りです。

学校の種類 公立
(人)
私立
(人)
幼稚園 294,731 1,304,966
小学校 6,869,318 79,042
中学校 3,270,582 255,507
高校 2,357,261 1,002,681
大学 139,446 2,087,200

上記のデータをみると、私立小学校に通う子供の割合は、「80人に1人」の割合になります。

やはり学費が高くなる分、私立小学校に通わせる家庭は少ないようです。
この傾向は中学校でも同じですね。

子供を私立小学校に通わせるメリット

勉強ノート
それでは次に、子供を私立小学校に通わせる「メリット」についてお話します。

小中高一貫校が多い

私立小学校の場合、ほとんどが「中学校・高校が一貫のエスカレーター式」になっています。
中には大学まで一貫している学校もあります。

小学校から高校まで一貫しているため、中学や高校に向けての受験勉強や受験がありません。

たとえ中学校・高校が一貫していなくても、
ほとんどの場合、通う私立小学校と提携を結んでいる私立中学校と私立高校があります。

提携を結んでいる進学先があれば、内部試験を受けるだけで合格できるので、他の受験生よりも優位でしょう。

勉強グセがつく

私立小学校は勉強に力を入れている学校が多いです。
ですので子供は自然と学力の底が上がります。

日頃から勉強・予習・復習をするようになる子供が多くいます。

また成績が伸び悩んでいる子供がいる場合は、補習を行い、脱線しないような取り組みも行われます。

私立小学校にいる児童は、公立小学校にいる児童に比べ、勉強する習慣が身についているでしょう。
友達と一緒に勉強をすると言うことも可能ですね。

子供の個性を伸ばせる

私立小学校には独自の特色・思考のある学校が多いでしょう。

子供の個性を把握して、子供の個性にあった私立小学校を選べば、子供の個性を伸ばすことができます。

その分親は、私立小学校の理念や校風を事前に知っておく必要があります。

教師が変わらない・先生の質がいい

公立小学校は教師の転勤がよくありますが、私立小学校には転勤がありません。
ですので先生が変わることなく、生徒に対して熱心に指導してくれます。

また優秀な先生が多いのも、私立小学校の特徴です。

教師は、学校の教育方針を理解した上で採用されます。
ですので教師は、生徒の家庭・学校と同じ思考と言うことになります。

親からすると、先生が同じ方向を向いて子供を指導していると、安心して任せられますね。

私立小学校であっても、教員になるには「教員免許」が必要です。

教育熱心な親が多い

子供を私立小学校に通わせるわけですから、教育熱心な親が多くなります。
ただでさえ高い学費を払っているのに、子供を遊ばせておくのはもったいないですね。

教育熱心なママ友ができるので、塾や進学校に関する情報を教えてもらえることもあります。

どの親も同じ方向を目指していることが多いので、親同士で同じ価値観を持てるのも良い点ですね。

勉強だけでなくしつけもされる

学校では勉強や交友関係を築く場所ですが、「しつけ」も教えてくれます。

しつけをされることで、行儀が良くなります。
かと言って家でもしつけをしている家庭が多いので、行儀の良い子供は多いです。

また行儀が良いだけではなく、言葉使いも良い子供が多いのも特徴です。

「テーブルマナー」の授業がある私立小学校も存在します。
どこに出しても恥ずかしくない行儀が身につくでしょう。

育ちの良い友だちができる

私立小学校に通っている子供の多くは、習い事を沢山しています。
勉強もできて、しつけがなっているので、行儀の良い友だちが多くできます。

中にはやんちゃな子供もいますが、それでもしっかりした子が多いのが特徴です。

しかし私立小学校にも「落ちこぼれ組」が存在します。
それでも公立小学校に比べれば、かなりマシな落ちこぼれ組でしょう。

友達との付き合いが長く深いものになる

私立小学校の友達とは、高校まで同じ学校に通う場合が多いです。

ですので小学校の途中で友人関係が途切れることは、ほぼありません。
高校生活まで長く・深い友人関係が築けます。

公立小学校と違い、家庭環境や価値観が似た児童が集まります。
その点から、大人になっても付き合いが続くことも多いようです。

子供を私立小学校に通わせるデリット

ランドセルを背負う女の子
私立小学校にはメリットがあればデメリットもあります。

私立小学校に通うデメリットは下記の通りです。

お金がかかる

「私立」といえばお金がかかります。
(具体的な学費やその他の費用は後述いたします)

公的補助はありませんし、学費は高くなります。
中には「大学並」に学費が高い私立小学校もあります。

金銭的に余裕があれば問題ありませんが、学費は何年も継続して支払い続けなくてはいけません。

ですので家庭の経済面で苦労をする家庭もあります。

最近はリストラや倒産から、「給料が減る親」が増えています。
ですので長期休暇中に、ソッと退学する児童もいるようです。

通学に時間がかかる

近い場所に入学したい学校がある場合もありますが、自宅から遠い学校に通う場合は電車通学になります。

小学校に入学したばかりだと、まだ幼いので1人で通学させるには心配がつきものです。

ですので遠くの私立小学校に通う場合は、親が送り迎えを毎日するという家庭もあります。
そうなると親は働きに行くことが出来ないので、家計に響きます。

事故・事件にあう可能性が高くなる

自宅から遠い場所に学校がある場合、通学途中に事故や事件に巻き込まれる可能性が高くなります。

公立小学校でしたら、集団登校や集団下校があり比較的安心できます。
しかし私立小学校の場合、多方面から通う子供が多いので、帰り道が1人になることが多いのです。

通学路が遠ければ遠いほど、事故に合う確率は上がります。
1人での通学は事件に巻き込まれる確率が上がるので、防犯対策が必要です。

親どうしの付き合いが大変

私立小学校は家庭環境や価値観が似た家庭が集まるのですが、それでも「差」はあります。

お金持ちの家庭が多いので、ママ友同士の付き合いが大変になります。

ランチに行くにしても、カフェに行くにしても、上品で高価なお店を選ばれることがあります。

子供も親も、ある程度の気品を身に着けなくてはいけないのです。

世間知らずになる可能性がある

環境や価値観が似ている子供が集まり、「箱入り」になることから、世間知らずに成長することがあります。

周りにいる人間が、同じ境遇であることから視野が狭くなります。

よって社会に出た時に、世間知らずと思われることもあるようです。

私立小学校にかかる費用

ランドセルとお金と計算機
どの家庭でも、私立小学校に入学させる上で一番気になるのが、「学費」についてですよね。

私立小学校に通うとなると、「学費が相当高くなること」は覚悟しなくてはいけません。

まずは私立小学校に通うためには「受験」があります。
受験を受けるためには「受験料」が必要です。
入学が決まった後は、「学校教育費」「学校給食費」「学校外活動費」などが必要になります。

私立小学校では、年間学費が平均して、「1,535,789円」かかります。
公立小学校の場合は「321,708円」です。

これが6年間毎年かかるので、私立と公立では、学費にかなりの差が生じます。

それでは文部科学省のデータを元に、私立小学校にかかる費用について細かく見てみましょう。
参照:文部科学省・学費調査

受験料

私立小学校の受験には、費用がかかります。
私立小学校の受験料は、平均「2万~3万円」です。

専願で受験を受ける子供は少なく、ほとんどの家庭は「3~5校」を受験します。
ですので受験だけでも、10万円はかかるでしょう。

受験料:10万円

学校教育費

私立小学校にかかる学校教育費は1年間、平均「885,639円」です。
公立小学校に比べると、実に10倍以上の学校教育費がかかります。

これが「6年」ですからね…。
公立小学校はほぼ無償と言うことと比較すると、雲泥の差があります。

学校教育費の中には、授業料が含まれています。
私立小学校にかかる毎月の授業料は、50,000円~80,000円程です。

学費(年間):885,639円

給食費

私立小学校の給食費は年間平均「46,089 円」です。
基本的に私立小学校・公立小学校共にお昼ごはんは給食です。

公立の給食費は、年間平均43,176円です。
ですので給食費に関しては、私立と公立で大差がありません。

給食(年間):46,089円

学校外活動費

学校外活動費は、遠足や修学旅行など学校外での活動費用です。

私立小学校の場合、学校によっては低学年から、年に数回の宿泊校外学習があります。
宿泊校外学習の度に「4~5万円」はかかります。

私立小学校の学校外活動費は、平均は年間「604,061円」です。
公立小学校の学校はい活動費は、年間「219,304円」ですので、かなりの差があります。

学校外活動費(年間):604,061円

私立に通わせている家庭の平均年収は?

ランドセルと子供
子供を私立小学校に通わせるにあたって、「今後数年に渡って学費を払い続けることができるのか」と不安に感じる人も多いでしょう。

小学校は6年間ありますし、せっかく入学できても学費の支払いが厳しくなってしまう人もいます。

一般的に私立小学校で1年間にかかる学費は、「150~200万円」です。
学費の他にも生活費や家のローン代も必要になります。

では子供を私立小学校に通わせるために、どのくらいの年収を稼げば良いのでしょうか?

文部科学省の調査によれば、私立小学校に通わせる家庭の平均年収は下記の通りです。
参照:私立小学校のボーダーは年収600万円、年収1200万円は42%も

【私立小学校に通わせる家庭の平均年収】
年収1200万円以上→42.1% 
年収1000万円以上→16.2% 
年収800万円以上→16.7% 
年収600万円以上→14.8%
年収400万円以上→6.8%

上記のデータを見ると、子供を私立小学校に通わせる家庭の約半数が「年収1,200万円」です。

年収600万円未満から、私立小学校に通う割合が極端に下がります。
私立小学校へ進学する場合は、「年収600万円以上」を目安に考えておくと良いでしょう。

私立小学校というと、クラスの中には会社経営者の子供・医者の子供などお金持ちの人が集まります。

気品と身だしなみが必要とされますので、家庭に無理のない小学校を選ぶようにしましょう。

私立小学校の選び方

靴箱
私立小学校は、学校により校風が違います。

「何に特化している小学校なのか」「中高一貫している小学校なのか」などを把握して小学校を選ぶ必要があります。

近頃問題になっている小学校に森友学園の「瑞穂の國記念小學院」がありますが、
瑞穂の國記念小學院も、(認可されれば)私立小学校です。

学校受験の特徴を把握する

私立小学校の受験は大きく分けると「行動観察・面接重視」と「ペーパー試験重視」の2つになります。

行動観察・面接重視の学校では、「他の子供達と協調性があるか」「自分の意見をきちんと発言できるか」などが試されます。

ペーパー試験では「筆記勉強」ができる必要があります。

このように私立の場合は小学校によって、重視する点が違うのです。
ですので受けたい学校がみつかれば、学校受験の特徴を把握しましょう。

子供はどちらの試験なら得意なのかを考えて、受験校を選ぶと良いでしょう。

学校の校風を把握する

私立小学校といえば、しつけに厳しく勉強に厳しいイメージがあります。
しかし学校によっては、公立と変わりない自由な校風の学校もあります。

また男女共学・別学と分かれている学校もあります。
公立小学校に比べ、校風に差があるので、事前にどのような校風か把握しておきましょう。

男女共学の場合は自由な風潮の学校が多く、別学の場合は行儀やしつけに厳しい学校が多いのが特徴です。

学校見学は必ず参加する

受験を受ける学校には、必ず学校見学に行きましょう。

学校見学に行くことで学校の様子・施設の設備内容・通っている子供の雰囲気を知れます。

また自宅から学校までの道のりや、通学にかかる時間も知ることで、受験をするかしないかの参考になります。

学費にかかる費用を調べる

私立小学校によって授業料や校外学習費等の学費が違います。

入学当初には入学金や、制服代などがかかります。
特に入学時にかかる費用が違うので、入学時にかかる費用は事前に把握しておきましょう。

家庭の収入に見合わない学校を選ぶと、生活が苦しくなります。
「年間・6年間」それぞれどれだけの学費がかかるのかを把握しておきましょう。

まとめ

黒板
私立小学校と公立小学校の最大の違いは、「学費」です。
私立小学校の学費は、公立小学校の「5倍弱」になります。

私立小学校に通わせている家庭の平均年収は、1,200万円です。
最低でも600万円は無いと6年間通わせることは難しいようです。

そして勉強内容にも違いが出ます。
私立小学校に通う児童は、大学まで進学する児童が大半です。
ですので受験に合格できるよう、ハイレベルな勉強を教えてくれます。

私立小学校に通うメリットとデメリットを良く把握しておきましょう。

私立小学校では「学校選び」が重要
公立のように決められた小学校にいくわけではありません。

受験を考えている小学校の情報は全て事前に収集しておきましょう。
学校の風校を把握するためにも、学校見学は必ず行きましょう。


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ママライターR

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子育てペディア編集長のRと申します。小学3年生の息子と小学6年生の娘を持つ2児の母(34歳)です。私の子育て方針は「のびのび」です♪子供の自我を抑え込み過ぎず、心の広い寛大な子供に育つよう心がけています。

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