母子家庭は保育園に入りやすいってホント?保育料は無料になるの?
母子家庭(シングルマザー)で働きはじめると、子供の預け先に困ることが多々あります。
子供の預け先に困った時に頼れる場所は「保育園」ですね。
「母子家庭なら保育園に入りやすい」「母子家庭は保育料が安くなる」と聞いたことがあるかと思います。
母子家庭の場合、保育園に入りやすくなるのは本当なのでしょうか?
また、費用が安くなるのであれば一体どれだけ安くなるのでしょうか?
今回は「母子家庭」の保育園についてまとめてみました。
このページの目次
母子家庭は入園しやすくなる
母子家庭の場合、保育園の入園優先度が高いのは確かです。
なぜなら母子家庭の場合、「働く」以外に選択肢がなく、働くと子供を誰も見れないからです。
待機児童が6人いた場合に、母子家庭で入園の申請をすると、優先され待機人数が2番目に繰り上げられた方もいます。
母子家庭の中でも、実家暮らしをしている人がいるかと思います。
「実家ぐらしの方」は実家で同居している場合、優先度が低くなります。
なぜなら実家ぐらしであれば、「母親は働かない」という選択肢もありうるからです。
同居人が病気や仕事をして不在の場合「保育に欠ける証明」があれば保育園の入園は優先される自治体もあります。
自治体によって入園にあたっての基準が違いますので、まずは住んでいる地域を管轄している役所に問い合わせましょう。
母子家庭で入園しやすくなるには点数を稼ぐこと
保育園入園の入園には全て点数化されていて、保育園に入れるか、入れないかは「合計点数」で決まります。
まず保育園に入園の願書は、役所に提出します。
役所で手続きする際、「基本指数」の表を元に、それぞれの項目により点数が決められています。
それぞれの項目の合計点数が、高ければ高いほど入園内定が決まりやすくなるのです。
母子家庭に関する事柄で、加点になる場合は下記の事柄です。
ひとり親世帯(母子家庭や父子家庭など)
母子家庭、または父子家庭などの理由で、仕事に行く間、子供の面倒をみることができません。
ただし親と同居ですとそこまで加点は高くなく、子供を養育する人がいない場合に大きく加点されます。
兄姉が希望する保育所に入所している
入園申請をする子供の兄または姉が、その保育園に入園していると、加点される自治体があります。
働いているために養育ができないので、保育園に子供を預けるわけですから、兄姉と違う保育園に通うとなると、さらに親の負担が増えます。
未就学児が3人以上いる
自治体によっては、未就学の子供が3人以上いる場合加点されます。
子供が多くいると子育ては大変ですので、「養育できない」に当てはまるようです。
認可外保育施設を利用中
認可外保育所に子供を預けていると加点されます。
なぜなら認可保育所でないところに預けてでも、働かないといけないという状況を考慮されるからです。
認可保育園に入園させる為に、加点目的で認可外保育園に入園させておくママもいるようです。
生活保護を受けている
母子家庭で生活保護を受けている場合は、無収入の人が多く、非課税なので加点になります。
フルタイムで仕事をしている
フルタイムで仕事をすると加点されます。
1日8時間以上の労働、9時間以上の労働など自治体によって基準はさまざまですが、働く時間が長い人ほど優先されます。
フルタイムはフルタイムでも、正社員とアルバイトでは過点数が違う自治体が多いようです。
当然正社員のほうが点数が高く、さらに勤続年数にもよると言われています。
同世帯に1級または2級の認定を受けた障害児がいる
入園する児童または、同世帯の児童に障害認定を受けている児童がいる場合は加点されます。
保育料は収入で決まる
保育料は親の収入によって決まっていたのですが、現在は「住民税の金額」によって決まります。
2014年までは所得税を基準としていましたが、2015年の4月からは住民税が基準になりました。
対象になる住民税は前年度のものです。ですので保育料は、各家庭で変わります。
子供の年齡が低いほど、保育料は高額になります。
二人目から費用は半額になり、三人目からは無料になります。
兄や姉がすでに保育園を卒園している場合は、自治体によって違いがあるようです。
年収204万円以下なら保育料は無料
母子家庭は保育料が無料になると思っている方がいますが、母子家庭だからと言って全員が無料になるわけではありません。
あくまでも住民税が0円の母子家庭のみ、保育料が無料になります。
母子家庭で無収入の家庭または年収が204万円以下の場合は住民税が0円です。
ですので昨年の年収が204万円以下の母子家庭は、保育料が無料になります。
母子家庭で保育料が安くなる例
保育料は母子家庭だからと言って無条件に優遇されるわけではありません。
あくまでも、住民税によって保育料が変わります。
年収とは別に、保育料が安くなる場合があります。具体的には下記の条件に当てはまった場合は、保育料が安くなります。
保育料が安くなる条件
保育料が安くなる条件はいくつかあります。
生活保護または非課税の世帯
生活保護を受けている場合や、非課税の場合(前年度に無収入だった人、または住民税のかからない範囲の収入だった人)は保育料が無料になります。
扶養家族が増えた場合
扶養家族が増えたり、子どもが生まれたりした場合、保育料が減額されます。(妊娠中の場合は適応されません。)
自分の両親が無収入で自分の扶養に入った場合も税金が安くなりますので、保育料が安くなります。
失業した場合
生計をたてる為に主に働いている人が失業した時に、保育料が減額される場合があります。
失業したという証明(失業した日がわかる資料)や、退職金の源泉徴収票などが必要です。
高額医療費がかかった場合
同世帯の人が怪我や手術、入院などで高額な医療の支払いがあった場合、保育料が安くなることがあります。
この場合は、支払った医療費がわかる資料や保険金で補った金額がわかる資料が必要です。
災害や盗難等により損失を受けたとき
災害や盗難などの被害に合い損失をうけた場合、保育料が安くなることがあります。
この場合は、損失金額がわかる資料や保険金で補った金額がわかる資料を提出する必要があります。
同世帯に障害がある児童がいる場合
保育園に入る予定の児童及び、同一世帯に障害がある児童がいる場合は、保育料が減額されます。
(身体障害児1~3級、知的発達障害児1~4度など、障害の度合いの基準は各市町村によって異なります。)
いつから減免されるの?
保育料の減免は、申請した月の翌月からされます。
しかし1度申請したからといって卒園するまで減免され続けるわけではありません。
保育料の減免を受ける場合は、毎年の申請が必要です。
保育料減免の申請方法
保育料減免の申請をおこなうには、必要書類を揃えて保育料減額申請書を各市町村の役所に提出します。
減免対象になる理由によって必要書類は異なります。
書類提出後は、各自治体で審査され減免が決定されます。
保育料減額申請をしても、必ず減免されるとは限りませんので注意しましょう。
まとめ
保育園は加点方式で決められ、合計点数によって入園が左右されます。
母子家庭の場合、点数が加点されますので、一般の家庭よりは優先して入園できます。
他にも加点要素はいくつかありますので今回紹介した、加点要素を参考にしてください。
保育園の保険料は前年度の収入で決まります。
母子家庭の方は年収が204万円以下だった場合は、保育料は無料になります。
保育料が減免される要素がいくつかあります。
黙っていれば勝手に保育料が安くなるわけではなく、自分で減免の申請をする必要がありますので、該当する要素がないか確認しましょう。
シングルマザーの方が受けられる制度をまとめました。
母子家庭の方は市営住宅の入居が優先されることはご存知?