小4の壁ってなに?学童定員割れや勉強力低下の対策方法
小1の壁は有名ですが、「小4の壁」という言葉もあることををご存知でしょうか?
小1の壁は保育園から小学校に繰り上がる時に目の当たりにする壁です。
小学校に入ると、保育園より保育時間が短くなるので、働いているママにとっては大きな問題です。
小1の壁を乗り越え落ち着いた生活を送っていても、「小学校4年生」の時に新しい壁があらわれます。
それが「小4の壁」です。
小4の壁は「ママが目の当たりにする壁」と「子供が目の当たりにする壁」の2種類に分けられます。
今回は「小4の壁」についてどのような問題があるのか、そしてどう対策すればいいのかをまとめました。
このページの目次
学童保育の対象が小学校6年生まで拡大
小学校の放課後に、子供を見てもらえる「学童保育」という制度があります。
学童保育とは、親がの仕事や病気が原因で、放課後に子供を保育できない場合、17時頃まで子供を保育してもらえる制度です。
以前はこの学童保育の対象児童が、「小学校1年生~小学校3年生」まででした。
学童保育の対象児童が小学校1年生~小学校3年生までの時は、小学校4年生から子供を預ける場所がないため、「小4の壁」と言われるようになりました。
しかし政府による支援拡大に伴い、2015年4月からは「子ども・子育て支援新制度」によって、学童保育の対象児童が「小学校1年生~小学校6年生」まで拡大しています。
学童保育の対象児童が小学校6年生までになったことで、「小4の壁」がなくなる!と考える方が多いかと思います。
しかし「小4の壁」が完全になくなったとは言い切れない現状があります。
小学校4年生以降は学童に通えない?
学童保育の対象年齢が拡大したのに、なぜ「小4の壁がなくなった」と言いきれないのか?
対象児童が小学校6年生まで拡大した学童保育ですが、学童保育に通う児童には「定員」があります。
学童保育の定員をオーバーしてしまうと、小学校3年生以下の児童を優先して受け入れます。
つまり学童に通いたい児童が多く、定員オーバーしてしまうと、低学年の児童が優先的に学童に通うため、
小学校4年生以降の児童は、学童を辞めなくてはいけないのです。
それなら定員を拡大すれば良い話と思いますが、
施設のスペースに児童が入りきらない、児童を保育するスタッフが足りない
などの問題があり、簡単には定員拡大ができないのです。
小4の壁の対策方法
学童に通えなくなった時、特に心配になるのが、長期休暇に入る夏休みですね。
それでは小学校4年生以降、学童に通えなくなった場合、どのように対策すれば良いのでしょうか。
図書館を利用する
自宅で1人にさせることが心配なママは、図書館を利用すると良いでしょう。
図書館は誰もが利用できますし、図書館での本を参考にして勉強や宿題もできます。
しかし注意しなければいけないのが、図書館は基本的に本を読む場所です。
ただ単に宿題をするだけでは、「ここは勉強する所じゃないよ、本を読む所だよ」と注意されることがあります。
ですので図書館の本を使い、参考にして勉強や宿題をする体勢でいなくてはいけません。
夏休みは図書館を利用して勉強や宿題をする人が増えますので、図書館によっては小学生以下用スペースを用意されています。
小学生以下用のスペースが用意されている場合は、そこで勉強や宿題をするといいでしょう。
児童館を利用する
児童館は、児童福祉施設の1つで、子供が安全に、健全に遊べる場所を提供しています。
放課後に児童館を利用している子供も多くいます。
児童館の利用時間は、17時~18時までのところが多く、比較的遅くまで子供が過ごせます。
しかし施設ごとにより休館日があります、毎日児童館が運営されているわけではありません。
地域によっては児童館が無い場合もあるので、事前に児童館が近くにあるのか確認しましょう。
全国の児童館はこちらから検索できます。
児童館・児童クラブの情報サイト
習い事をする
放課後過ごす場所がない為、習い事を初める子供もいます。
子供が1人にならないよう、平日は習い事で埋める家庭もあります。
小学校4年生になると、勉強が難しくなるので、塾や公文に通うのもおすすめです。
しかし遊びたい盛の子供に、毎日勉強ばかりさせるのもかわいそうですよね。
体を動かすことが好きな子供は、スポーツの習い事を塾と掛け持ちすると良いですね。
サッカーや運動クラブ、ダンスなど子供の習い事はたくさんありますので、子供の興味があるものを選びましょう。
近くに祖父母がいるなら祖父母宅へ預ける
自宅や学校の近くに祖父母の家があるなら、放課後祖父母の家で過ごすのも1つの手です。
しかし毎日子供を預かってもらうとになると、自分の親でも多少、気を使いますよね。
そのような時は、たまに手土産を持っていくと喜ばれていいかと思います。
最近は「孫育て」という言葉がありますが「孫疲れ」という言葉も生まれています。
預けっぱなしではなく、感謝の気持ちを表すことを忘れないようにしましょう。
1人で留守番できるようにする
放課後に子供が行く場所がない場合は、1人で留守番ができるようにする必要があります。
4年生になった途端に1人で留守番をすると、子供自身が不安に思ったり、戸惑ったりするでしょう
ですので3年生から留守番の練習をはじめると良いでしょう。
始めのうちは親が買い物に行っている間に短時間の留守番をさせましょう。
徐々に留守番の時間を伸ばしていくことをおすすめします。
子供が1人で留守番をするにあたって、危険なことがないように注意をする必要があります。
家に帰ったら鍵をかける・火を使わない・人が家に来ても扉を開けない、などの留守番ルールは事前に周知しましょう。
近所の人と仲良くする
「遠くの親戚より近くの他人」ということわざがあります。
なにか困ったことがあった時に、頼りになるのは近所に住んでいる人たちです。
普段から近所付き合いをし仲良くしていると、何かと頼りになりますし、困っている時は助けてくれます。
親が仕事でいない時に子供が身近に頼れる場所が必要です。
近所付き合いをおろそかにはせず、仲良く付き合っていくようにしましょう。
逆に近所の人が子育てに困っていることがあれば、積極的にお手伝いしましょう。
小4の壁は勉強面でも現れる
小4の壁は親だけが対面する壁ではなく、子供も対面する壁があります。
子供が小学校4年生になり、目の当たりする壁は「勉強での壁」です。
4年生になると算数や国語などの勉強内容が急激に難しくなります。
小学校低学年の間は、「指示されたことをする」「暗記をする」の勉強がほとんどです。
しかし小学校中学年になると、今までの勉強に加え、「自分で考える」勉強が増えます。
自分で考えることができないと、やる気がなくなり学力の低下に繋がります。
勉強のやる気が無くなると、学力の低下はあっという間です。
学力低下により、遊ぶ友達や環境が変化することで、非行の可能性があります。
家庭裁判所調査官は下記のようなコメントを残しています。
「少年院に入ってくる少年に共通した特徴。それは家族構成や地域差や学校差ではない。小学校3年、4年生の頃の育ち方である」
引用:『児童心理2012年8月号臨時増刊小学三年生・四年生のこころと世界』金子書房より
それでは子供の学力が低下しない為にはどうしたらいいのでしょうか。
家族でコミュニケーションを取る
子供とのコミュニケーション不足を防ぐ為に、家庭内でたくさんの会話をするようにしましょう。
子供は成長するにつれ自分の話をしなくなりますので、親から子供に話しかける必要があります。
今日は学校でどんなことがあったのか、友達とはどんな遊びをしたのかなど、
たわいもない会話を毎日続けてコミュニケーションを取ることが大切です。
家で勉強をする
自宅で勉強をするために、ドリルを用意したり通信学習を習うのもいいでしょう。
自宅で勉強する際は、子供がだらけるので、勉強する時間は短時間にして、「毎日続ける」ようにしましょう。
勉強中はテレビをつけないようにし、スマホ禁止など勉強のルールを作ることで、子供の勉強は捗ります。
塾に通う
家庭で子供に勉強を教えられるなら良いのですが、小学校中学年になると親でも難しい問題が出てきます。
過去の勉強を忘れている親もいますし、教える時間がない親もいます。
このような場合は、塾や公文に通うと良いでしょう。
幼いうちから勉強ばかりさせると、子供はストレスを感じるので、まずは短時間から通わせましょう。
まとめ
小4の壁には「放課後の子供の預け先」と「学力の低下」の問題があります。
「放課後の子供の預け先」の対策として、学童があります。
しかし学童の定員を超してしまった場合は、低学年を優先させるため、学童を辞めなくてはいけない現実があります。
小4の壁に直面した時の対策は、子供が過ごす場所を用意することです。
図書館や児童館、祖父母の家などがありますので、自分の家庭に合った場所を検討しましょう。
習い事をして子供が1人になる時間を減らす方法もありますし、家で留守番をさせるのも1つの手ですね。
子供が直面する小4の壁「勉強力の低下」の対策には、家や塾で勉強をして、学力を身につけることが大切です。
子供が勉強についていけなくなり、やる気がなくなることがないよう、家庭でできることを行いましょう。
小学校中学年になって、テストの成績が下がってきたときは、注意が必要です。
小1の壁というものも存在します。
学童保育に入れなかった場合は、民間の学童保育も検討しましょう。
学童保育の待機児童が問題になっています。