子供の貧血を予防する食べ物には何がある?
成長期の子供は、大人より貧血になりやすいということはご存知ですか?
子供が貧血にならない為に、食べ物でしっかり鉄分を補う必要があります。
そうです、貧血は食事である程度なら対処できるのです。
まずは子供が貧血をおこす原因を考え、その症状を見逃さないようにしていきましょう。
このページの目次
貧血とは?
貧血とは、「血液中の赤血球が不足した状態」のことを言います。
赤血球の中には「ヘモグロビン」という、タンパク質があります。
このヘモグロビンが酸素と融合することで、体内に酸素が行き渡ります。
ですが血液中の赤血球が不足すると、体内に行き届く酸素量が減ってしまいます。
すなわち貧血とは、体の「酸素不足」であると言えます。
貧血がおきる原因
貧血の原因として最も多い原因は、鉄分の不足です。
鉄分血液中の赤血球を増やす栄養素です。
それだけではなく、鉄分は子供の成長に欠かせない栄養素でもあります。
ですので鉄分が不足すると、貧血になるだけでなく子供の成長にも影響を及ぼしてしまいます。
成長期の子供は、身長が伸び体重も増えていきます。
この時期に鉄分をたくさん必要としますので、摂取する鉄分の量が追いつかず貧血になりやすいのです。
また年頃の女の子の場合は、ダイエットによる偏食や月経によって、鉄分が不足がちになります。
貧血を予防する食べ物
貧血を予防する為には「鉄分」を摂取しなくてはいけません。
ちなみに鉄分は「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類に分かれています。
この2つの違いは一体何かと言うと、「体への吸収率」に違いがあります。
画像参照:ヘム鉄と非ヘム鉄の吸収比較
ヘム鉄に比べて非ヘム鉄は、体内への吸収率が悪いので、「赤血球を増やす効果が低い」ということになります。
ちなみにヘム鉄は、「動物性の食べ物に含まれています」ので肉類・魚貝類などに含まれています。
そして非ヘム鉄は、「植物性の食べ物に含まれています」ので野菜・海藻・果物類に含まれています。
ヘム鉄が含まれる食べ物
肉類
- 豚肉のレバー
- 鶏肉のレバー
- 牛肉の赤身
- 鶏ハツ
魚貝類
- 鮎
- いわし
- はまぐり
- ほっき貝
非ヘム鉄が含まれる食べ物
野菜類
- 小松菜
- ほうれん草
- 切り干し大根
- モロヘイヤ
果物類
- イチジク
- バナナ
- プルーン
- ラズベリー
大豆類
- 納豆
- 豆みそ
- 豆乳
海藻類
- ひじき
- 乾燥青のり
鉄分の吸収率を高める食べ物
鉄分が含まれる食べ物は、「ビタミンCが含まれる食べ物」と一緒に食べることで、「鉄分の吸収率をアップ」させることができます。
非ヘム鉄は体に吸収されにくい鉄分ですが、ビタミンCと組み合わせることで吸収率を上げることが出来ます!
ビタミンCが多く含まれる食べ物には野菜や果物が多いですね。
ビタミンCが多く含まれている食べ物はこちらです。
- ブロッコリー
- ピーマン
- パプリカ
- ゴーヤ
- モロヘイヤ
- かぶ
- レモン
- いちご
- 柿
- キウイ
- 焼きのり
これらの食材と、鉄分が多く含まれている食材を組み合わせた食事を作りましょう。
合わせて食べることで鉄分の吸収力がアップしますよ。
鉄分の吸収率下げる飲み物
鉄分の吸収率を下げてしまう「飲み物」がありますので、紹介します。
タンニンという成分は、鉄分の吸収率を下げてしまいます。
そしてこのタンニンは、お茶や紅茶の葉に多く含まれています。
タンニンを多く含む飲み物はこちらです。
- 紅茶
- ウーロン茶
- 緑茶
- ワイン
- ビール
意外にもウーロン茶や緑茶が、鉄分の吸収率を下げてしまいます。
ですので食事の際はお茶ではなく、お水にすることをおすすめします。
ワインやビールを子供が飲むことはありませんが、
ハンバーグのソースに赤ワインを使ったり、お肉を柔らかくする為にビールを使う家庭もありますよね。
鉄分摂取を目的とした食事の場合は、赤ワインやビールを使った料理を避けると良いでしょう。
貧血の症状
貧血の症状を知っておくと、子供が貧血になった時に、ママはいち早く気づくことができますよね。
貧血でよくある症状は下記の通りです。
【貧血の症状】
- 瞼の裏が白い
- 爪が反っている
- 顔が青白い
- 疲れやすい
- めまいがする
- すぐ息切れをする
- イライラしやすい
子供の外見から貧血を判断するには、瞼の裏をみてください。
健康な人のまぶたはピンク色で、毛細血管がたくさんあります。
しかし貧血の場合は、瞼の裏は白っぽい色をしていますので、すぐ見分けがつきます。
貧血は子供の「精神面にも」影響します。
イライラすることが増えたり、フラフラしていたり、少し動いただけで息切れしたりしているなら、貧血の可能性があります。
貧血は「鉄分不足が1番の原因」ですので、血液中の鉄分を補う為に鉄分を多く含む食べ物をしっかり取り入れましょう。
鉄分を多めに摂れば貧血は改善されます。さらには貧血の予防にも繋がります。
まとめ
貧血の1番の原因は鉄分不足です。
鉄分を補う為には、鉄分を多く含む食材を使った料理を心がけましょう。
その際、鉄分の吸収率を考える必要があります。
鉄分の吸収率を高めるには、ビタミンCと組み合わせた食事が良いでしょう。
また、タンニンは鉄分の吸収率を下げる働きがあります。
食事の際はタンニンが含まれるお茶をさけ、水を飲みましょう。
鉄分を多く含む食材といえど、あまり偏った食事はよくありません。
鉄分を多く含む「色々な食材」を使って、バランスの良い食事を心がけましょう。