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育児と介護が同時に迫るダブルケア。ダブルケアの原因と解決方法って?

 2016/10/07 その他
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3世代家族の人形

我が子の育児と、自分(または配偶者)の親の介護を同時に行わなければならない人が出てきています。

「育児」と「介護」の両方を同時に行うことを「ダブルケア」と呼ぶそうで、ダブルケアの必要に迫られる親(介護される側からすれば子)が増えているとか。

育児と介護、どちらか一つだけでも大変ですので、ダブルケアとなれば、もはや自分一人の力ではどうしようもないでしょう。

今回はそんなダブルケアに関する、まだまだ知られていない現状と地域の取り組み、そして当事者の悩みと解決方法をまとめてみました。

ちなみにダブルケアはNHKにも取り上げられました。

あさイチ「ひとごとではない!? 育児と介護の“ダブルケア”」
NHKONLINE

なぜダブルケアが増えるのか?

はてなマーク
なぜ、ダブルケアをしなければならない人が増えているのでしょうか?

2016年4月時点で、ダブルケアに追われている人は、現在日本で25.3万人もいると言われています。
参照:内閣府男女共同参画局

ダブルケアを行っている人は女性約17万人、男性約8万人の合計25万人です。ダブルケアに悩む人は、非常に多いことが伺えます。

ダブルケアが増えた原因の1つとして、「女性の高齢出産」があげられます。

少し前までは20代に結婚・出産をしていた女性が多く、「育児がある程度落ち着いた後に親の介護」という流れが一般的でした。

しかし現在は、出産の高齢化が進んでいる為に、親の介護と育児が重なると言う人が増えてきました。

他にも要因はあります。医療の発達に伴い、人間の平均寿命も伸びていっていることも一つの要因です。

そして少子化です。兄弟や姉妹がいないことから他の身内に頼ることができず、我が子がまだ幼いにも関わらず介護もしなくてはならないという人がいます。

ダブルケアによる悩み

悩んでいる女性
ダブルケアに悩む人が増えてきていると言いますが、ダブルケアの悩みは一体どのようなことがあるのでしょうか?

子どもとじっくり過ごす時間が少ない

ダブルケアを行うなかで1番の悩みと言えば、大事な我が子との時間が少なくなってしまう事があげられます。

ある程度子どもが大きくなってくると、育児と介護どちらの緊急性が高くなるかと言うと、それは介護です。

なぜなら介護者がいないと、介護を受ける人はご飯も食べられないしトイレにも行けず、人間らしい生活を送ることが出来ないからです。

そうなると時間が限られてしまうのは育児の方です。ダブルケアに悩む人は特に子どもとじっくり過ごす時間が少ないと悩む人が多いようです。

親を自宅に放置することは出来ません。そもそも放置することが出来ないから介護をする必要があるのです。

特に介護が自分の親ではなく配偶者の親であった場合、我が子の子育てとのバランスに疲れてしまう人は多いでしょう。

自分の時間が少ない

ダブルケアに追われていると、自分の時間が全くないという人はとても多いです。

特にダブルケアを手伝ってくれる人が周りにいない場合、もはや自分の時間はありません。育児と介護に追われ一日が終わってしまいます。

ダブルケアは育児と介護のみですが、大抵の場合ダブルケアに悩む人は家事も行う必要があります。

そう考えるとダブルケアなんて、とうてい無理な話ではないでしょうか…?

誰に相談したらいいかわからない

ダブルケアについて悩んいる人はたくさんいます。誰かに助けを求めたいという人もたくさんいるでしょう。(先程の自分の時間が少ないことも相談できない一つの理由になります)

ですが、ほとんどの人が誰かに相談したいと思っていても、相談する場所もなく相談する相手もいないのです。

ダブルケアについての悩みを吐露するだけでも少しは悩みが軽減されるのですが、現状ダブルケアの悩みに対応してくれる公的な機関はほとんど存在しません。

また、最近になって見えてきた問題ですので、NPOやボランティア団体等もほとんどありません。

寝不足になる

日本の中年女性の睡眠時間は世界で1番短いと言われています。

中年女性にあたる、40代後半の女性の平均睡眠時間は6時間36分と言われており、ダブルケアがその原因の1つとなっています。

ダブルケアに悩む女性だけに限定すると、睡眠時間はもっと短くなるでしょう。

40代後半の女性の睡眠時間が短くなっている。平日1日あたりの平均睡眠時間は396分(6時間36分)で、4人に1人が6時間寝ていない。ちょうど高校生くらいの子がいる年代なので、早朝の弁当作り等のために早起きを強いられるのだろう。また老親の介護が始まる時期でもあり、育児と介護の「ダブルケア」を負わされる女性も多いというNEWSWEEK

睡眠不足が原因で日中でも眠たい状態が続き、また健康を害することにもなってしまいます。

精神的・肉体的負担が大きい

ダブルケアは精神的・肉体的負担が多いと言えます。

先の見えない介護と、先をしっかりと見据えないといけない子育てに挟まれ、自分のしたいことも出来ずストレスだけが溜まり、精神に負担がのしかかります。

そして肉体的な負担も高いでしょう。正直なところ、子育てにおける疲れは気持ちの良い疲れですが、介護の場合はそうではありません。

お風呂に入れる際にぎっくり腰になる人もいます。そうなると、ダブルケアがより一層しんどいものとなるでしょう。

特に自分の親ではなく配偶者の親である場合は、精神的にも肉体的にも倍増すると言っても過言ではありません。

ダブルケアの解決策

年寄りの手
ダブルケアはとても大変ですが、解決方法を考えていかなければダブルケアをする人の身体が持ちません。

自分が少しでも楽になるような解決策を考えていきましょう。ダブルケアを解決するためにはどのような方法があるのでしょうか?

デイサービスを利用する

介護するにあたって時間や体力の限界が来る時は、訪問介護やデイサービスに頼りましょう。

介護サービスには、在宅で受けるサービスと施設で受けるサービスがあります。

どちらのサービスにするかは、現在介護を必要としている親の体調や具合によって各家庭で決めるといいでしょう。

家から出ることが困難な場合は在宅での訪問介護を利用し、通う事が可能であれば施設で受けるデイサービスを利用すればいいかと思います。

それぞれ食事や入浴、トイレなどもちゃんとお手伝いしてもらえますので安心できますね。

子育て育児の方に時間をかけたいという親は、介護はプロに助けてもらって、子育て育児の時間を確保しましょう。

宅配サービスを頼む

ごはんの支度をするにあたって、一体何が時間がかかるかというと、一つは買い出しですよね。

その時間を省く為にも宅配サービスの利用をおすすめします。

生協でしたら一週間分の食材をまとめて購入しておくと、買い物の手間も省け、時間の短縮にもなり助かります。

出前も良いですね。毎日出前となると栄養も偏りますが、たまには手抜きをして出前を頼んでみるのも良いでしょう。

あと、最近はイオンなどのネットスーパーも便利です。

イオン実店舗にある商品と同じ商品を同じ値段で、自宅まで宅配してくれる非常に便利なサービスです。

近くにイオンがない場合でも宅配可能な場合が結構ありますので、まずはご自身の郵便番号を入力して検索してみて下さい。

【イオンネットスーパー】
https://www.aeonnetshop.com

家事代行サービスの活用

育児と介護の同時進行で大変であっても、家事もしなくてはいけませんよね。こんな時は家事代行サービスを利用してみてください。

家事代行サービス会社によって、サービスの内容や金額はさまざまです
基本的なサービス内容は

  • 掃除
  • 料理
  • 洗濯

を頼むことが出来ます。

いくつか家事代行サービスをご紹介させていただきますので、参考にしてみてください。

【家事代行専門シンプルデザイン】
http://simple-design.biz/

【家事代行Bears】
http://www.happy-bears.com/

【ダスキン】
https://www.duskin.jp/service/merrymaids/

【CaSy】
https://casy.co.jp/

夫や家族に手伝ってもらう

ダブルケアをすることは非常に大変であるということを、夫や家族、親戚に知ってもらう必要があります。

夫は、ママの忙しさを常に目の当たりにしてるわけではありません。

ですのでママの現状を伝え、掃除や洗濯などの手伝ってもらうことが出来るところは、助けを求めていきましょう。

近くに親戚がいるママは、その親戚に手伝ってもらえるかを確認をしてみてください。そうすることでママの負担は軽減されます。

特に介護は関係のある人全員で行っていく必要があります。自分の親である場合は自分の兄弟、配偶者の親である場合は配偶者の兄弟に、協力を仰ぎましょう。

相談する場所を探す

ダブルケアで忙しい人は、肉体的、精神的にも大きな負担になっているのが現状です。

そんな人は悩みを相談する場所もなく、ダブルケアで悩んでいる人を支援するような制度はまだあまりありません。

ダブルケアの支援について役所に問い合わせてみたところ、介護と育児でひとくくりに統合された、
ダブルケアに関する相談窓口は現在ないそうです。

ですので介護の事は介護保険担当窓口に相談し、育児のことは子育て支援窓口に相談するしかありません。

しかし、ダブルケアはNHKで取り上げられるほどニュースになっていますので、各部署に問い合わせても今であれば親身になって相談を聞いてくれます。

忙しいとは思いますが、時間に都合をつけて市役所に電話をしてみて下さい。

ダブルケアの支援は広がりつつある

子どもと母親
まだまだダブルケアについての国の支援や対策は不十分ながらも、各地域で支援の輪は広がりつつあります。

例えば横浜市のダブルケアサポート横浜では、ダブルケアに悩んでいる人の負担を軽減するためのプロジェクトが進められています。

そしてダブルケアサポート横浜では、ダブルケアで悩んでいるママの為に「ハッピーケアノート」が作成されました。
ハッピーケアノート

「ハッピーケアノート」は介護制度・育児制度の情報がまとめて紹介されていますし、ダブルケア経験者の知識なども含まれています。

ハッピーケアノートは一冊300円にて、横浜のNPO法人シャーロック・ホームズ事務所にて販売されています。

郵送での販売もあり、送料込み450円にて購入が可能です。
この場合、振込確認後にメール便で発送してもらうことができますので興味のある方は一度問い合わせてみてください。

ハッピーケアノートは横浜市民以外の人でも購入することが出来ます。

【ダブルケアサポート横浜】
電話…045-324-5033
メール…wcareyokohama@gmail.com

その他にもダブルケア応援サイトとしてコミュニティが開設されています。

【ダブルケアTalk】
https://doublecare-talk.jp/

さらには神奈川特定の地域に限定されていますがダブルケアカフェが開催されていたり、岐阜県中津川市ではファミリー・サポート・センター事業にてダブルケアの支援について検討されているようです。

今後どんどんダブルケアの対策に力を入れてくる都道府県やNPOなどが増えてくると思われます。積極的に活用していきましょう!

まとめ

指の家族
ダブルケアをしている人は、精神的にも肉体的にもそして時間的にも、厳しい日々を過ごしている人がほとんどです。

買い物や家事など、プロの業者に頼れることは頼り、少しでも自分が楽になる方法を考えていきましょう。

そしてダブルケアに関するサポート支援も広がってきていますので、活用していきましょう。最初は時間が必要になりますが、楽になります。

今はまだダブルケアは一部メディアで取り上げられるぐらいの小さな問題です。しかし少子高齢化を考えると、ダブルケアの必要に迫られる人は今後ドンドン増えるでしょう。

まだダブルケアをしていない人でも、決して他人事ではありません。ダブルケアに関しての知識は「事前に」身につけておきましょう。


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ママライターR

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子育てペディア編集長のRと申します。小学3年生の息子と小学6年生の娘を持つ2児の母(34歳)です。私の子育て方針は「のびのび」です♪子供の自我を抑え込み過ぎず、心の広い寛大な子供に育つよう心がけています。

コメント

  1. さおりん より:

    家事の代行サービスを頼むのは「自分がサボっているように思われるのではないか」と抵抗があったのですが、子どもと過ごせる時間が増えるなら有りかもしれないですね…

    1. ママライターR ママライターR より:

      さおりん様
      コメントありがとうございます。
      家事代行サービスを利用することで、自分の時間に余裕ができるのは良いことだと思います。ましてその時間を我が子使うのですから、良いことだと思います。

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