子どもが万引きをしてしまった!万引きの原因と解決法は?
我が子が万引きをしてしまった時、親である私たちは一体どのような対応をすれば良いのでしょうか?
そもそも、なぜ万引きをしてしまうのでしょうか?万引きに原因はあるのでしょうか?
そして、もう2度と万引きをさせないためには、一体どのような教育方法・解決法を取れば良いのでしょうか?
今回は我が子が万引きをしてしまった場合の、ベストな対応をまとめます。
このページの目次
万引きをしてしまう原因
万引きをすることに原因なんてあるものかと考える方もいるかもしれませんが、万引きをしてしまう原因はあります。そしてその原因は様々です。
我が子が万引きをしてしまった原因を探すことが、もう2度と万引きをさせないための初めの一歩と言えます。
仲間外れにされないように
万引きの原因として多いのは、「物が欲しいから」ではありません。
子どもだって流石に、物が欲しいときはお金が必要だということは理解しています。
それではなぜ万引きをしてしまうかと言うと、周りの友人が万引きをするからです。
ようは万引きをしないと仲間外れにされると思ってしまうのです。
親からすれば、そんな友人たちとそもそも仲良くする必要はないと思ってしまうのですが、子供の世界ではそうではありません。
例え、ろくでもない友人たちであっても、仲間外れにされるのは怖いのです。
不良へのあこがれ
そして、小中学生に多いのが不良へのあこがれです。
最近は昔ほど不良に憧れる子が減ったとは聞きますが、それでもやはり「悪い=かっこいい」と言う認識を持つ子供は多いでしょう。
万引きに成功すると、悪い友人たちとの間では株が上がります。
万引きをすることが彼らの間ではステータスになるのです。タバコを吸ったりお酒を飲むのと同じ感覚ですね。
不良への憧れが原因で万引きをすると、どんどんと金額が大きくなります。
考えたくはないですが、強盗やひったくりなどに手を出す場合もあります。
リスクが大きいほど不良仲間から注目されるのです。
ストレスからの開放欲求
上記2つの原因はどちらかと言うと不良に多い原因でしたが、
不良ではなく見た目的には真面目な子であっても、万引きをしてしまう場合があります。
その場合に多い原因がこの「ストレスからの開放欲求」です。
ストレスからの開放欲求というと少し難しく聞こえますが、ようはストレスから逃れたいのです。
例えば塾に通う子が塾を辞めたい場合、進学校に通う子が勉強ばかりの人生から開放されたい場合に、万引きに走ってしまう場合があります。
これも親からすれば理解しづらいでしょう。
だって、ストレスから開放されたいのであれば、万引きなどせずに親に訴えたら良いからです。
しかし、子どもはそこまで先のことは考えられません。
そもそも親に言ってもこのストレスは解消できないと思い込んでいるフシがあります。
その結果、万引きという行為に走ってしまうのです。
その物が欲しいから
そしてやはり「その物が欲しいから」と言う理由で万引きをしてしまう子どももいます。
また、盗んだものを売却し現金に変えてしまう子どももいます。
物が欲しいから万引きをしてしまうという場合は、非常に深刻な問題であると言えます。
だって、物を買うのにお金が必要ということを道理を理解していないわけですから。
今の日本で、このお金を買って物を買うという道理を理解していないと、大変なことになります。
普通に生きていくことは出来ないとも言えるでしょう。
一番軽そうな万引き理由に思えますが、実は最も深刻な万引き理由とも言えるのです。
万引きをしないと生きていけない
そして、万引きをしないと生きていけないという子どもが少なからずいます。
大抵の親の方はこういう状況を想像できないと思います。
そして、このブログを読んでいる方の家庭でこのような状況の家庭の方は少ないと思います。
これは一体どういうことかというと、「生きていけないから万引き」をするのです。
その日食べるものにすら困っているということです。
この場合は子供本人の問題ではなく、家庭の問題、もっと言うと社会の問題であると言えます。
正直な話、この場合の万引きは子どもを責めることは出来ないでしょう。
万引きをしないと行きていけない場合の万引きは、今回の記事では触れません。
万引きを2度とさせない解決法
それでは万引きの原因をピックアップしたところで、
次にもっとも重要である、「もう2度と万引きをさせない解決策」を提示します。
目を見て真剣に怒る
当たり前ですが、万引きをした子には真剣に怒る必要があります。
あなたは子どもを真剣に怒ったことがありますか?
意外とこの「真剣に怒る」ということが出来ない親は多いようです。
万引きとなるともはや犯罪です。
万引きをされることで困る人がたくさんいますので、親は真剣に怒る必要があります。
真剣に怒るとはどういうことかというと
にごさない
目をそらさない
時には手が出る
これらが真剣に怒る例と言えます。
特に、にごさないことは絶対条件と言えるでしょう。
万引きをしたことを少しだけ怒って、あとは話をにごすことは親からすれば楽でしょう。子どもにも嫌われないですし。
しかし、真剣に怒らないと子どもは再度万引きをするでしょう。
万引きで済めば良いかもしれません、ひったくりや強盗にまで手を染めるかもしれません。
子どもが2度目の万引きをするかしないかは、
あなたが真剣に怒るか怒らないかで決まると言っても、言い過ぎではありません。
また、目をそらさないことも重要です。
万引きは絶対に許さないという意志の現れになります。
子どもはこういうところを非常によく見ていますよ。
いくら怒っても、手を出してはいけないという人やメディアは非常に多いですが、私はそうは思いません。
各々の過程によって教育方針は違います。
方針によっては手が出ても仕方ないと思っています。
万引きがなぜ許されないか正しく教える
万引きがなぜ許されないかを「正しく」教える必要があります。
ここで一つ読者の方に質問をしてみます。
万引きはなぜいけないのでしょうか?
万引きをすると親や学校が悲しむからですか?
万引きは犯罪だからですか?
万引きをすると進路が狭まるからですか?
いいえ、違います。
親がこう考えていると、子どもは再び万引きをするでしょう。
だって、進路に興味のない子どもや、不良に憧れている子どもは進路や刑罰に興味はないからです。
万引きがなぜ許されないのか
それは、万引きをすると困る人がいるからです。
子どもが万引きをすることで、子どもはタダで物が手に入ってラッキーと思うかもしれません。
しかし物を販売することで生計を立てている人は、物だけ盗まれてお金は入りません。
現実に、個人書店が潰れる背景には万引きがあると言われています。
万引きをすることで、店主の人生を狂わせることになるのです。
もし、家のテレビがある日突然無くなっているとどう思うでしょう?
万引きをすると言うことは、それと同じことをしているのです。
ですので、子どもには万引きがなぜ許されないのかを正しく教える必要があります。
友人関係を整理する
友人関係を整理することもまた、万引きを2度とさせない方法です。
友人関係を整理すると聞くと、何か万引きを環境のせいにしているとも取れますが、ここではきれいごとは語りません。事実としてそうなのです。
特に子供の頃は周りの環境に影響をされます。
不良の周りには不良が集いますし、頭の賢い子の周りには頭の賢い子が集まります。
ニュースを見て下さい。環境の似た人同士で暴力事件などが起きていますよね。
何であえてそのような環境に飛び込むのか不思議でなりません。環境はとても大事なのです。
親がどれだけ万引きを叱っても、友人関係が整理しないと再び万引きをする可能性があります。
だって、万引きをしないと仲間外れにされるのですから。
万引きをするような友人関係は親が強制的にシャットアウトして、「まともな」友人関係を構築する必要があります。
ストレスの原因を探る
ストレスが原因で万引きをしてしまっている場合に、一体何がストレスとなっているのかを探すことも、2度と万引きをさせない方法の一つです。
万引きが発覚したときに子ども本人に聞いてみるのがもっとも有効でしょう。
ストレスの原因を聞き出すときはあまり怒らないことです。
子どもは怒られるから言いたくないのです。
ストレスの原因がわかったときは、解消できる問題であれば解消して上げる必要があります。
解消できなくとも軽減はしてあげましょう。
(勉強時間を減らす、塾を変えるなど)
勉強がどれだけ出来ても、万引きをする人は人間としてダメです。
親は勉強ばかりさせるのではなく、社会の道理も教えましょう。
一度目の過ちは許す
もし我が子の万引きが初めてであれば、怒った後に許すことも必要です。
人間誰しも失敗はあります。
一度も失敗しないまま大人になった人はほとんどいないでしょうし、むしろ一度も失敗していないほうが怖いことになります。
万引きをすることで大勢の人に迷惑をかけたことを反省し、2度としないと誓ったのであれば、万引きしたことを許してあげましょう。
また、あまり蒸しかえすことはやめましょう。
一度許したのであれば、再び万引きをするまでは忘れてあげるのが良いですね。
ただし2度目の万引きは許されません。
親の教育方針によると思いますが手が出ても仕方ないのではないでしょうか。
万引きを注意する際に意識しておくこと
万引きを2度としないようにする解決法を提示しましたが、この解決法を使うときに親自身が注意しておくことがあります。
怒り方を間違えない
解決法にも書いたのですが、「万引きがなぜ許されないのか」を正しく教える必要があります。
親や学校に迷惑をかけるから万引きが許されないのではありません。
許されない理由を勘違いすると、子どもはおかしな解釈のまま成長してしまいます。
万引きは窃盗罪に該当し、10年以下の懲役または50万円以下の罰金が言い渡されます。
しかしこれは、万引きが許されない理由とはなりません。
万引きが許されないのは、盗まれた人が困るからです。
人は誰にも迷惑をかけられない権利があると同時に、誰にも迷惑をかけてはいけない義務があるのです。
親自身がこれを理解して、子どもに教えてください。
納得行くまで話し込む
万引きというのは、兄弟喧嘩や親に嘘をついたレベルの問題ではありません。
万引きは犯罪であり大きく深い問題です。
ですので曖昧なまま放置してはいけません。
万引きをした子どもを曖昧なまま放置すると、再び万引きを犯すでしょう。
万引きがなぜ行けないのかを、子どもが理解するまで、徹底的に説明をして下さい。
そして2度目の万引きは絶対に許されないことも教えましょう。
子どもに嫌われたくなかったり面倒なことを避けたりという理由から、怒ることを恐れる親がいます。
端から見たら優しい親に見えるでしょう。
しかし、それが万引きとなっても怒らないのであれば最低な親と言えるでしょう。
しっかりと叱り、子どもが納得するまで話し込んで下さい。
万引きが治らないとき
何度叱っても万引きをしてしまう子どももいます。
これは大人でも同じです、何度警察に捕まっても万引きをしてしまう大人がいます。
この場合は病気の可能性があります。
カウンセリングを受ける
何度親が叱っても万引きが治らない時は、誰か他の人の力を借りることになります。
まずは「スクールカウンセラー」の力を借りてみてはいかがでしょうか?
スクールカウンセラーは児童や学生の「問題行動」を心理的な面から解決するプロフェッショナルです。
学校によって、いる学校といない学校があります。
スクールカウンセラーが学校にいる場合でもあまり表立って活動する仕事ではないので、スクールカウンセラーがいることを知らない場合があります。
ですので学校に、スクールカウンセラーがいるかどうか確認してみましょう。
またカウンセラーは学校外にもいます。「民間やボランティアのカウンセラー」ですね。
民間のカウンセラーはお金がかかるので、まずは市役所で万引きに悩む人を支援してくれる社団法人や、ボランティア団体などが存在しないか確認してみると良いでしょう。
クレプトマニア(窃盗症)を疑う
クレプトマニア(窃盗症)という病気があります。これは精神疾患の一つです。
このクレプトマニアとは、物が欲しいとかお金を支払いたくないという考えから万引きをしてしまうのではなく、衝動的に万引きをしてしまいます。
中には一度盗んだものを、後日店に戻し再び盗むことを繰り返すなど、万引きがしたくて抑えられない衝動があるのです。
何度叱っても万引きを止められず、盗むものが本当に欲しいものではない場合は、クレプトマニアの可能性があります。
個人の判断で、クレプトマニアを見抜いたり治療をしたりすることは不可能です。
精神疾患に詳しい病院や、クレプトマニアに悩む本人や家族を支援する団体に相談することをオススメします。
一般社団法人アミティ(クレプトマニアからの回復を支援する団体)
http://kleptomania-amity.or.jp/
まとめ
万引きは決して許されることのない犯罪行為です。
しかし万引きといえど原因はいくつかあるのです。
我が子に万引きを2度とさせないようにするには、まずは一体何で万引きをしてしまったのか、その原因を特定する必要があります。
原因を特定したあとは、万引きしたことを叱り、次に原因を解消していく必要があります。
一度目の万引きと二度目以降の万引きは、全く意味が違うことを子どもも親も理解しましょう。
自分だけの力で解決することが難しければ、カウンセラーや病院に相談することも積極的に行いましょう。
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