子供の目が悪くなるのは遺伝?それとも生活習慣?子供の目が悪くなる原因について
目が良い子供が入れば、目が悪い子どももいますよね。目が悪くなるのは一体何が原因なのでしょうか?
一般的に考えられている目が悪くなる原因は「遺伝」と「生活習慣」です。しかし、これらは本当なのでしょうか?
今回は、「子供の視力が悪くなる原因はなんなのか?」「視力が悪くならない為にはどうしたら良いのか?」
そんな疑問をお持ちのママの為に、子供の視力についてまとめてみました。
子供の目が悪くなる原因
近年、子供の視力が低下していると言われています。実際にデータとしても現れているようです。
下記は文部科学省がおこなった調査のデータです。
データ参照:平成 27 年度学校保健統計(学校保健統計調査報告書)の公表について
このデータを見ると昔に比べて、徐々に視力が悪い子供が増えていることがわかります。
昭和後期から視力が悪い子供が増えているので、一概にスマートフォンや携帯ゲーム機が理由とは言えませんね。
それでは、子供の視力低下の原因は何があるのでしょうか?
遺伝による視力低下
両親が近視の場合、子供にも近視が遺伝するのではないかと心配している人が多いかと思います。
実際のところ、近視は遺伝します。目の構造に近視となる要因が含まれているような先天性の近視は、遺伝によってなるものがほとんどなのです。
よって視力が悪くなる(近視になる)最大の原因は「遺伝」と言えます。
そんな近視には大きく分けて「軸性近視」と「屈折性近視」があります。
軸性近視とは
遺伝する近視の1つが、「軸性近視」です。
通常人間の目は、丸い形をしています。ですが軸性近視は、眼軸が伸びて眼球が変形して前後に長くなり、焦点が合わなくなるのです。
軸性近視は遺伝によりなることが多く、子供が成長する小学校高学年までに発症することが多いのが特徴です。
小学校高学年の子供といえば、成長期ですよね。子供の成長と共に眼軸も伸びる為、子供のうちに軸性近視になる子が多いのです。
対して成人は成長がほぼ止まっていますので、遺伝による軸性近視になることはほとんどありません。
軸性近視の治療法は?治せるの?
1度伸びてしまった眼軸は元に戻ることがありません。伸びた身長を低くできないのと同じことですね。
レーシックでの治療は、角膜を削ることにより近視を治す手術になりますが、眼軸は長いままです。
ですので軸性近視レーシックで治療することは難しいと言われています。
軸性近視は、これ以上視力低下が進行しないようにする治療することになります。
目の筋肉筋の緊張を和らげる目薬をしたり、特殊なコンタクトレンズをつけて寝るなどの治療が代表的です。
しかし深刻な状態でない限り、メガネやコンタクトレンズでの矯正が可能ですので悲観することはありません。
屈折性近視とは
もう1つの遺伝する近視が、「屈折性近視」です。一般的に近視の人の多くはこの「屈折近視」です。
屈折近視はゲームやテレビの見すぎにより、目の筋肉が硬く固まることで視力が低下してしまいます。
つまり生活環境での影響が大きいのが特徴ですね。
ですが、この屈折性近視も遺伝すると言われています。それは「屈折性近視になりやすい遺伝子」を受け継いでることが原因です。
ですが屈折性近視になりやすい遺伝子を、親から子供が受け継いだからと言って必ず目が悪くなるわけではなく、これも生活環境によって引き起こされるものと言われています。
屈折性近視の治療法は?治せるの?
屈折性近視は目の筋肉が固まっていることが原因なので、筋肉を和らげることで視力は回復する見込みがあります。
目を酷使してしまった後は、マッサージや温かいタオルを当てて、目を休めるなどのケアをするようにしましょう。
屈折性近視でしたら軸性近視と違い、レーシックによる治療も可能です。
生活習慣による視力低下
目の使い方に原因がある後天性の近視は、生活環境が大きく関係していて遺伝することはありません。
ではどのような生活習慣が続くと、視力が低下するのでしょうか?
寝る前のスマホ
寝る前にスマホを触るクセがある人は非常に多いですよね。暗闇でのスマホは視力低下の原因になります。
なぜなら寝る前のスマホは、周りは真っ暗にも関わらずスマートフォンの画面だけはライトで照らされているという状態で、このコントラストが目を疲れやすくさせるのです。
何度か暗闇でスマホをいじったからと言って視力が悪くなるわけではありませんが、毎晩寝る前にスマホをいじるとなると、目の疲れは慢性化してしまいます。そうなると視力は低下します。
ですので、子供の視力低下を防ぐ為にも、スマホを触る時は明るい部屋で操作するようにしましょう。
また、これは暗い場所でライトを照らして本を読む場合も該当します。何より明と暗、コントラストの差を無くしましょう。
どうしても暗い場所で見てしまうときは、画面の明るさ設定を暗くするだけでも疲れが軽減されます。
長時間のゲーム
ゲームを好きな子供は非常に多いものです。このゲームも視力低下の原因になります。
ゲームをしていると、狭い画面を凝視することになるので目が疲れてしまいます。
子供の回復力は早いもので、目の疲れが翌日にまで持ち越すようなことはありませんが、長時間のゲームプレイは目に大きい負担があると言えます。
一般的にゲームをプレイする時間は1時間~2時間(休憩も入れて)が好ましいと言われています。
ですので、ゲームは短時間で時間を決めてプレイする方が良いでしょう。
ねこ背姿勢
日本人は姿勢が悪く、ねこ背が多いと言われています。このねこ背も視力低下に結びつきます。
ねこ背がなぜ視力低下になるのかと言うと、姿勢が悪いことで見る物と目の距離が近くなるので、目を疲れさせてしまう原因になるからです。
パソコンの画面で考えればわかると思いますが、姿勢が良いとパソコンの画面から目の距離は離れていますが、猫背だと画面との距離が近いですよね。
ですので勉強する時やパソコンを見る時なども姿勢を良くして、見る物との距離をとるようにしましょう。
度数が合っていないメガネやコンタクトの使用
これはすでに視力が低下している子供に言えることですが、視力矯正にはメガネやコンタクトが必要です。
このメガネやコンタクトは、度数が合っていないとさらに視力を低下させてしまいます。
度数があっていない状態でメガネやコンタクトを使い続けると、目にストレスを与えるだけでなく目を疲れさせてしまうのです。
ですので定期的にメガネ屋さんや、眼科で視力チェックをおこない、子供の使っているメガネの度数が合っているか確認をしましょう。
目に良い食べ物
体を作っていく子供に栄養はとても大事なもので、それは目にも同じことが言えます。
目に良い栄養はたくさんあって、目の水晶体や網膜を作る成分、目周辺の筋肉の働きを助ける成分もあります。目に良いと言われる成分はこちらです。
- βカロチン(ベータカロチン)
- アントシアニン
- アスタキサンチン
この3つの成分は、積極的に食事で取り入れることをオススメします。
βカロチン
βカロチンは、体内に入るとビタミンAに変化します。ビタミンAには、網膜の細胞保護に役立つ働きをしてくれます。
【βカロチンを多く含む食品】
- にんじん
- かぼちゃ
- ブロッコリー
- 小松菜
- モロヘイヤ
アントシアニン
アントシアニンには、網膜にある血管や神経細胞を守る作用があるりますし、網膜のタンパク質の再生を助ける働きがあります。
【アントシアニンを多く含む食品】
- なす
- ブルーベリー
- リンゴ
- 黒豆
- 紫芋
- しそ
アスタキサンチン
アスタキサンチンは、目の周辺にある筋肉の負担を減らす効果があり、近視の進行を防ぐと言われています。
【アスタキサンチンを多く含む食品】
- サケ
- 桜えび
- 甘えび
- イクラ
- 金目鯛
- 毛ガニ
これらの食材を駆使した料理を一日だけ食べても効果は現れません。毎日の食事にこれらの食材を摂り入れましょう。
まとめ
視力が悪くなる(近視になる)理由は「遺伝」と「生活習慣」であながち間違いでないことがわかったかと思います。
特に遺伝の要素が大きいのは「軸性近視」で、生活環境による影響が大きいのが「屈折性近視」です。
ですが、生活環境が原因とされている屈折性近視にも「近視になりやすい遺伝子」が存在していると言われていますので、子供の目の悪さは遺伝が大きく関係していると言えるでしょう。
目は悪くなってしまうと治らなかったり、治すために多大な労力やお金が必要な場合が多いです。
ですので大事なのは予防です。生活習慣を改善して予防に努めることが大事です。
生活環境面での視力の低下は、家庭内で気をつけると防ぐことができます。
- 寝る前にスマホを見ない
- ゲームをしすぎない
- 姿勢を良くする
- 度数のあったメガネやコンタクトを使う
これらのことを心がけてください。さらに目に良い食事を取り入れることも視力低下の予防になりますよ!
目はとても大切な器官なので、親がしっかりと子供の目を守ってあげるようにしましょう。
子供には眼鏡がいいの?それともコンタクトが良いの?
子供がカラコンを付けたいと言った時は、この記事を一緒に読みましょう。
ブルーライトをカットするフィルターやレンズってどうなんですか?視力低下防げるんでしょうか?