パパ・ママ育休プラスってどんな制度?育児休業の期間が延長されます。
「育休がもうすぐ終わるけどまだ子供と一緒に過ごしたい」
「育休が終わるけど子供が保育所に入所できていない」
というような家庭は多いのではありませんか?
育休を延長したいとき、ママとパパにとって嬉しい制度があります。
それが「パパ・ママ育休プラス」という制度です。
基本的に育児休業は「1年間」しか取得できません。
しかし条件を満たし、上手に育児休業の時期を夫婦で割り振ると、
子供が1歳2ヶ月になるまで、育児休業が取得可能になります。
この「パパ・ママ育休プラス」はまだ多くの人に知られていません。
ですので今回は、「パパ・ママ育休プラス」を上手に利用できるように情報をまとめました。
このページの目次
パパ・ママ育休プラスってなに?
育児休業は子供が1歳になるまでの期間、仕事を休業できる制度です。
平成22年の法改正から、パパとママが共に育児休業を取得する場合の特例として
「パパ・ママ育休プラス」という制度が利用出来るようになりました。
「パパ・ママ育休プラス」を利用すると、子供が1歳2ヶ月になるまで、育児休業を延長できます。
ちなみに、育児休業を取得していない場合、「パパ・ママ育休プラス」の制度は利用できません。
パパ・ママ育休プラス制度は、父親にもっと育児への参加、関心を高めることを目的として始まった制度です。
日本では女性が育児休業を取得することが多いものの、男性が育児休業を取得することは少ないのが現状です。
パパが少しでも子育てに関わることで、ママの大変さや子供の大事さも理解できるようになります。
さらに保育所の待機児童問題の解決策でもあります。
通常の育児休業でしたら、子供が1歳になるまでしか取得できません。
子供が保育所にすぐ入れなかった場合、保育の場所がなく困りますよね。
しかし「パパ・ママ育休プラス」の制度を利用すると、子供を1歳2ヶ月まで自宅で保育できます。
その間に、保活(子供の保育所の入所に向けた活動)ができますので、家族にとってはありがたい制度と言えます。
このように「パパ・ママ育休プラス」の制度は、父親にとっても、家族にとってもメリットがあるのです。
パパ・ママ育休プラスの条件
パパ・ママ育休プラスを取得するには条件があります。
【パパ・ママ育休プラスを取得する条件】
- パパの育児休業開始日が、子供の誕生日の翌日以前であること
- パパの育児休業開始日が、配偶者(ママ)が取得している育児休業期間の初日以降であること
- 配偶者(ママ)が子供の誕生日より前に育児休業を取得していること
条件で言われる配偶者とは、入籍している法律上の配偶者だけではありません。
入籍をしていなくても、同棲している事実婚の場合も配偶者に含まれます。
パパ・ママが取れる休業はそれぞれ1年が上限
パパ・ママ育休プラスの制度を利用すると、育児休業の期間を伸ばすことができるのですが
パパ・ママ共に、育児休業を取得できる期間は1年に変わりがありません。
つまりパパとママの育児休業の1年間が、1年2ヶ月に延びるわけではないのです。
1年2ヶ月の間に、パパとママが上手に育児休業をずらして取得することで、
子供が1歳2ヶ月になるまで、育児休業を取得できると言うことです。
ママの場合は産後休業期間の8週間(2ヶ月)も、1年間の中に含まれます。
ですのでママが産後休業の8週間を過ぎた時に、育児休業に切り替わります。
つまりママは残り10ヶ月休めるということです。
そこでママの育児休業が始まると同時に、パパが育児休業を取得した場合は、そこから1年間休むことができます。
ですのでママより2ヶ月ずれて育児休業を開始するので、子供が1歳2ヶ月になるまで育児休業を取得できます。
パパは2回育休が取得できる
通常、1人の子供に対して、1回だけ育児休業が取得できます。
例えば1回育児休業を取得して、数ヶ月で育児休業を終了し、会社に復帰したとします。
「子供が1歳になっていないから、もう1度育児休業を取得しよう!」という方法は不可能です。
しかし条件によっては、育児休業が2回取得可能です。
その条件とは、
「赤ちゃんが生後8週間以内の時に、パパが育児休暇を取得し、育児休業を終了していること」です。
この場合、再度育児休業が取得が可能です。
ママが専業主婦でもパパは所得できる
以前まで育児休業は、妻が取得していたり、妻が専業主婦であると、パパの育児休業は認められていませんでした。
このような場合に、パパが育児休業の申請をしても、会社は断ることが可能だったのです。
しかし法改正後は、妻が取得していたり、妻が専業主婦であっても、パパの育児休業を会社が拒否できなくなりました。
ママと同時に育児休業を取得できると、子供の面倒を協力し合って見ることができます。
より家族の絆が深まりますし、ママと同時に育児休業を取得できるとなると、
パパは子育てのわからないことが沢山学習できる良い機会になりますね。
ですので育児休業を取りたいと思っているパパは、勇気を出して、会社に伝えましょう。
パパ・ママ育休プラスを利用した育休期間例
言葉で説明してもまだ解りづらいと思いますので、図にして代表的な例と、不可能な例を紹介します。
○例1
ママが1年間きっちり育児休業の期間を連続で休み、その後パパが2ヶ月間、育児休業を取得するという形です。
つまりママが仕事に復帰する時に、パパと交代して、パパが育児休業に2ヶ月間入るということです。
○例2
パパとママが同時に育児休業を取ることも可能です。
パパ、ママ共に、育児休業を取得できる期間は1年に変わりありません。
ですのでママの産休が終わった時に、パパがずらして育児休業を取得すると
最長1歳2ヶ月になるまで休めるということです。
○例3
育児休業は、原則1度しか取得できません。
1度取得し、職場に復帰してからまた育児休業を取得するのは不可能ということです。
しかし特例があります。
画像のように、ママの産休中(産後8週間)に、パパが育児休業を取得して終了した場合です。
このような場合は、パパが育児休業を2回取得可能になります。
×例4
育休プラスの制度を利用するには、子供の誕生日翌日以前に、育児休業を取得している必要があります。
つまり子供の誕生日が2月3日だった場合は、2月4日までに育児休業を取得する必要があります。
5日以降の場合は、育休プラスの対象にはなりませんので注
意しましょう。
パパ・ママ育休プラスの期間も給付金が貰える
育児休業中は、その間の生活日を援助するために、育児休業給付金制度がります。
この育児休業給付金制度は、基本的に子供が1歳になるまでの期間だけです。
しかしパパ・ママ育休プラスの制度を利用して、育児休業の期間を延長した場合も、給付金は貰えます。
ですので会社からの給料がなくても、安心して子育てができますね。
さらに4ヶ月の育休延長が可能
パパ・ママ育休プラスでは子供が1歳2ヶ月になるまで、育児休業に期間が延長できると書きました。
実はさらに、子供が「1歳6ヶ月」になるまで延長することが可能です。
しかしこの制度はパパ・ママ育休プラスとはまた違うものです。
子供が保育所に入所できなかったり、配偶者に不幸があったりした場合という条件に当てはまることで、さらに育休期間が延長できるのです。
詳しくはこちらに記載していますので確認ください。
まとめ
通常、育児休業は1年間です。
しかし「パパ・ママ育休プラス」の制度を利用することで、子供が1歳2ヶ月になるまで育児休業の期間が延長できます。
パパ・ママ育休プラスの取得には条件がありますので、今回の記事を参考にしてください。
育児休業中の1年間は育児休業給付金が支給されます。
「パパ・ママ育休プラス」で育児期間を延長しても、育児休業給付金は支給されますので安心してください。
この制度の目的は、「パパが子育てに参加すること」です。
子供が生まれたら「パパ・ママ育休プラス」を利用して育休を取得し、是非パパも子育てに参加しましょう。
育休中にもらえる育児休業給付金は、一体何円もらえるの?
パートやアルバイトでも育休は取れるの?期間は?
他で確認した内容と異なっているようで、こちらの内容の一部説明部分に少し混乱しています。
『パパの育児休業開始日が、子供の誕生日の翌日以前であること』
→ 法での表現は、1歳に達する日の翌日以前、かと思います。
1歳に達する日とは、誕生日の前日をさし、
『子供の誕生日より以前であること』となりませんか?
『育休プラスの制度を利用するには、子供の誕生日翌日以前に、育児休業を取得している必要があります。
つまり子供の誕生日が2月3日だった場合は、2月4日までに育児休業を取得する必要があります。
5日以降の場合は、育休プラスの対象にはなりませんので注意しましょう。』
→上記と同様の疑問ですが、
1歳に達する日(誕生日の前日)の翌日以前という点で、
『育休プラスの制度を利用するには、子供の誕生日より以前に、育児休業を取得している必要があります。
つまり子供の誕生日が2月3日だった場合は、2月3日までに育児休業を取得する必要があります。
4日以降の場合は、育休プラスの対象にはなりませんので注意しましょう。』
と、なると思っていたのですが、私の認識が違うのでしょうか?
以下、追加と日にち訂正です。
【追加】
『配偶者(ママ)が子供の誕生日より前に育児休業を取得していること』
→配偶者(ママ)が子供の誕生日前日より前に育児休業を取得していること
【訂正】
つまり子供の誕生日が2月3日だった場合は、2月2日までに育児休業を取得する必要があります。
3日以降の場合は、育休プラスの対象にはなりませんので注意しましょう。』
という、認識でした。